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2023年2月27日

大阪大学
理化学研究所
広島大学
東京大学医科学研究所
AMED

原発性アルドステロン症の発症に関わる遺伝子を同定

大阪大学大学院 医学系研究科の内藤 龍彦 助教(研究当時/現:マウントサイナイ医科大学 博士研究員)、岡田 随象 教授(遺伝統計学/理化学研究所 生命医科学研究センター システム遺伝学チーム チームリーダー/東京大学大学院 医学系研究科 遺伝情報学 教授)、広島大学大学院 医系科学研究科の沖 健司 講師(分子内科学)、京都大学大学院 医学系研究科の井上 浩輔 助教(社会疫学)らの研究グループは、難治性高血圧の主要な原因疾患である原発性アルドステロン症に関するゲノムワイド関連解析を実施し、その発症に関わる複数の遺伝子領域を明らかにしました。

原発性アルドステロン症は、高血圧の原因疾患の一つであり、高血圧全体の約10%を占めると言われています。原発性アルドステロン症による高血圧は難治性であることが多く、脳卒中、心血管疾患、慢性腎臓病などを高頻度に合併します。その病態機序は不明な点が多く、特に発症に関わる遺伝的因子については十分に解明されていませんでした。

今回、研究グループは、広島大学が収集した臨床検体とバイオバンク・ジャパンが保有する対照検体を用いてゲノムワイド関連解析を実施し、さらにUKバイオバンク(英国)とFinnGen(フィンランド)のゲノムワイド関連解析と統合してメタ解析を行うことにより、原発性アルドステロン症の発症に関わる6つの遺伝子領域を同定しました。さらに、高血圧に関わる既知の遺伝子領域について、原発性アルドステロン症と高血圧におけるオッズ比を比較解析することで、高血圧に関わる遺伝子領域の多くが原発性アルドステロン症由来である可能性があることを示しました。

本研究成果原発性アルドステロン症の病態機序の解明に大きく貢献すると共に、将来的には新しい治療法や診断法の開発に繋がると期待されます。

詳細は大阪大学 ResOUのホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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