| ※1 |
ダイズ |
| 和名は大豆、学名はGlycine max (L.) Merr.で、マメ科の1年草。東アジア原産とされており、世界中で広く栽培されている農作物である。成熟した種子が食用、油料用、加工用および飼料用に用いられ、大豆油は食用油および工業原料として用いられている。また、暗所で発芽させた幼苗をもやし、未熟大豆を枝豆として食する。全世界の収穫量は約2.2億トンで、イネ、コムギ、トウモロコシに次ぐ主要作物として位置づけられる。日本では年間約430万トンが消費され、自給率は約5%、食用に限っても約20%にとどまる。 |
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| ※2 |
完全長cDNA |
| cDNAとは、ゲノムDNAの中から不要な配列を除き、タンパク質をコードする配列のみに整理された遺伝情報物質であるmRNA(メッセンジャーRNA)を鋳型にして作られたDNAのこと。cDNAはmRNAを逆転写して作られるが、その際mRNAの全ての領域をカバーできずに不完全なものになることが多い。完全長cDNAは、特殊な方法を使ってmRNAの全領域をカバーするように作られているため、遺伝子の完全な構造がわかり、翻訳してタンパク質を合成することができる。 |
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| ※3 |
ダイズ完全長cDNA解析コンソーシアム メンバーリスト(順不同、敬称略) |
- 独立行政法人理化学研究所植物科学研究センター(梅澤 泰史、櫻井 哲也、秋山 顕治、関 原明、石渡 敦、黒谷 篤之、吉田 拓広、持田 恵一、槐 亜希子、水門 佐保、篠崎 一雄)
- 独立行政法人理化学研究所ゲノム科学総合研究センター(十時 泰、豊田 敦、榊 佳之)
- 独立行政法人国際農林水産業研究センター(春日 美江、圓山 恭之進、中島 一雄、Salina Ahmed、吉原 京子、篠崎 和子)
- 国立大学法人東京大学大学院農学生命科学研究科(戸高 大輔、篠崎 和子)
- 独立行政法人農業生物資源研究所(原田 久也、坪倉 康隆、林 正紀)
- かずさDNA研究所(佐藤 修正)
- 独立行政法人北海道農業研究センター(石本 政男、船附 秀行、信濃 卓郎、大崎 満)
- 国立大学法人佐賀大学農学部(穴井 豊昭)
- 国立大学法人京都大学農学部(寺石 政義)
- 国立大学法人宮崎大学農学部ナショナルバイオリソースプロジェクト(明石 良)
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| ※4 |
ポストゲノム研究 |
| これまで多くの生物のゲノムDNAの全塩基配列が解読されており、植物でもシロイヌナズナやイネをはじめとしてポプラ、ブドウ、ヒメツリガネゴケなど多数のゲノム情報が公開されている。しかし、生命の仕組みはゲノムを解読するだけでわかるものではなく、ゲノムに記録されている膨大な情報の意味を理解していかなければならない。そのような研究を総称してポストゲノム研究といい、これからの生命科学研究の中心になると考えられている。 |
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| ※5 |
農林二号 |
| 日本のダイズ栽培品種の1つ。中粒種で乳白色の種皮や、高いタンパク質含量など、国産
ダイズの典型的特徴を備えている。現在栽培されている代表的なダイズ品種(エンレイなど)の親として利用された。
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| ※6 |
部分塩基配列情報(EST) |
| Expressed Sequence Tagの略。cDNAライブラリーからランダムに選んだクローンの5´末端あるいは3´末端から数百塩基程度の部分配列を決定したもの。完全長cDNAとは異なり、タンパク質などを作ることはできないが、その領域がゲノムDNAからRNAに転写されていることがわかり、その遺伝子が実際に発現していることの証拠が得られる。 |
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| ※7 |
DNAマーカー |
| DNAの塩基配列の違いを利用した、生物種あるいは品種を区別するための目印。たとえば、品種Aと品種Bを掛け合わせると両者のゲノムDNAが混ざった状態になるが、DNAマーカーがあれば染色体上のある領域がどの品種由来かを判別できる。これを利用して、品種Aと品種Bのよいところだけを組み合わせたり、染色体上の位置を特定して遺伝子をクローニングすることなどが可能となるため、遺伝学や育種研究にとって非常に重要である。 |
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| ※8 |
ダイズゲノムシークエンスプロジェクト |
| ダイズのゲノムDNAは、推定で1.12×109塩基対(約11億塩基対)と比較的大きいため、最新の高速DNAシーケンサーを駆使した解析が日本および米国で行われている。日本では、独立行政法人生物資源研究所が日本のダイズ品種である「エンレイ」のゲノム配列を解読し、米国ではエネルギー省による共同シークエンスプログラムの1つとして、「Williams32」が解読されることになっている。2008年1月に、米国でWilliams32のゲノム配列の暫定版が公開された。 |
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| ※9 |
バイオ燃料 |
生物を原料として作られる燃料の総称で、サトウキビ、トウモロコシなどのデンプンや糖を原料とする「バイオエタノール」、ナタネ、ダイズ、パームなどの植物油を原料とする「バイオディーゼル」に大別される。
二酸化炭素を光合成によって炭水化物へと固定する植物を燃料にすれば、温室効果ガスの原因の1つである大気中の二酸化炭素量を増加させない、という「カーボンニュートラル」の考えに基づく循環型エネルギーとして注目されている。 |
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| ※10 |
窒素固定 |
| 空気中の窒素を生物が利用可能な窒素化合物に変換すること。マメ科植物は根粒菌と共生し、根粒菌が固定した窒素を栄養源として利用する。そのため、マメ科植物には窒素源の少ない劣悪な環境下でも生育できるものが多い。 |