卒業生
理化学研究所にて基礎特研を終えられた方々は、各方面で活躍されています。
加速器技術開発室OB 関口 (坂口) 仁子さん
(東北大学 理学研究科 物理学専攻 准教授)
【自由な研究環境で明確な目標を】
私にとって基礎科学特別研究員の3年間は、研究者として独り立ちする心構えや研究スタイルを模索し、確立するために必要な期間だったと思います。私が携わっている加速器実験は必ずしも一人でやり遂げる事のできるものではありません。その中で自分がやりたいと思う物理とその為の実験を考え、どのようにして実行してゆくか。一プロジェクトのポスドクではなく、一人の研究者として扱ってもらい、自由に振る舞えた事は、とても有り難く、貴重な経験でした。
この時分、原子核実験グループ、加速器グループの仲間との交流から得たものは、現在の私の支えとなっています。
3年間はあっと言う間。理研の自由な研究環境を十分に活かして、目標を明確に 持ち、研究に臨んで頂ければと思います。
基盤技術開発室OB 倉林 大輔
(東京工業大学 理工学研究科 機械制御システム専攻 准教授)
【プロ研究者の自覚と刺激】
契約書を取り交わし、自分のテーマで研究に専念する!博士課程を終えたばかりだった私にとって、基礎特研は「研究のプロ」を自覚させてくれる、極めて刺激的な立場でした。もちろん、基礎特研にはアドバイザーが付いてくれますし、周囲はプロフェッショナルが揃っていますから、研究者としての歩みを始めたばかりであったり、異分野に飛び込んだ場合でも、多くのサポートが期待できます。任用期限は限られていますが、それだけに同期と真剣に自分の将来を語らったり、自分をどうやって売り込むか考えたりと、研究者人生を歩む上での多くの経験を積むことができました。基礎特研終了後、私は縁あって大学教員となりましたが、研究所での生活や考え方は、いまでも大いに役立っています。
情報表現研究チームOB 茂木健一郎さん
(ソニーコンピュータサイエンス研究所 シニアリサーチャー)
【研究者の安全基地】
研究者には、特有の人生の危機がある。理想に燃えて、探求の道に入る。その際には、どうやって生きていくかということは、実際には考えていない。それでも、生活の苦労はどうしても降りかかってくる。そんな中で、どうやって、真理を追究するという自分の理想を貫くか、誰もが悩むのである。
ご多分に漏れず、博士号取得後いろいろと思いわずらっていた私にとって、理化学研究所の「基礎科学特別研究員」の制度がどれほどありがたかったことか。文字通り、涙が出るほどうれしかった。将来がどうなるのか不安になる中で、研究に打ち込める環境が得られる。今日の私があるのも、基礎科学特別研究員制度のおかげだと断言できる。
人間の発達においては、未知のことにチャレンジするための「安全基地」が必要である。「基礎科学特別研究員」の制度が、私にとっての安全基地になってくれた。その事を、深い感謝の念とともに思い出すのである。
○ 卒業生リスト
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