| 細胞は、生体内で他の細胞と相互作用するために様々なタンパク質を細胞外に分泌します。その分泌されるタンパク質が作られてから外に出るまでの過程で、仕分けの仕事をする細胞内の小器官が「ゴルジ体」です。ゴルジ体は、1898年に発見された小器官で、扁平な袋(槽)が積み重なった構造をしていますが、その槽の間のタンパク質の移動機構は長年の謎であり、世界中の研究者が大論争を繰り広げていました。中野生体膜研究室では、横河電機、NHK、日立国際電気などとの共同研究で、新型レーザー共焦点顕微鏡システムの開発研究を進め、従来の顕微鏡よりも感度、測定速度が100倍以上優れ、記録的な3次元分解能をもつ装置の開発に成功しました。この装置を用い、ゴルジ体では、1つの槽が網目状の構造を取りながらその中で違う性質の膜の融合と分離を繰り返し、次第に全体の性質を変えながら内部のタンパク質を移動させていくという、新しいメカニズムが働いていることを世界で初めて明らかにしました。 |