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寄生植物「ストライガ」の発芽を促す「ストリゴラクトン」の新機能を発見

−「ストリゴラクトン」には、光と同じ働きがある−
平成22年9月6日

図 ストリゴラクトンの役割

寄生植物「ストライガ」は、農作物に寄生して栄養を吸い取り、時には作物を全滅させてしまうため、アフリカでは年間何十億ドルもの被害が生じており、解決すべき課題の1つです。 ほとんど自分では栄養を作らず、ほかの植物の栄養を吸い取ってしまうため、東欧の民話に登場する吸血鬼「ストリゴイ」にちなんで名付けられたほどです。このストライガは、土の中で何十年もじっと種のまま潜み、近くで農作物が活動を始めると、その根から放出される化学物質「ストリゴラクトン」を感じて発芽し、寄生を開始します。このストリゴラクトンは、寄生植物の発芽を刺激するだけでなく、宿主植物の枝別れを抑制することが分かってきましたが、これらの機能がどういう関係になっているのか、ナゾの多い状況でした。

植物科学研究センター生長制御研究グループらの国際共同研究グループは、ストリゴラクトンが、まるで光を当てたときのように、モデル植物シロイヌナズナの種子の発芽を刺激することを発見しました。研究グループは、10,000個の低分子化合物の中から、シロイヌナズナが生産するストリゴラクトンの量を増加させる「コチルイミド」と名付けた化合物を5個発見し、このコチルイミドに対して耐性を示すシロイヌナズナ変異株を、50万株の中から5株見いだして詳細な解析を行いました。その結果、ストリゴラクトンは光によって生産量が増えるとともに、暗所で光の代わりにストリゴラクトンを与えると、発芽を刺激、緑化を促進することが分かりました。

今後は、光応答やストリゴラクトンが植物に及ぼす影響を理解し、発見した5個のコチルイミドを利用することで、被害が甚大なストライガを駆除する新手法を開発することができるかもしれません。