光速の40%の高速RIビームを1億分の1まで減速・冷却
- 「究極の原子核モデル」の構築の鍵となる原子核の新たな精密測定がついに実現 -
PRESS RELEASE HIGHLIGHT
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図  RIビームファクトリーにおけるSLOWRI施設の概念図 水素、ヘリウム・・・と名前を順番に覚えるのに苦労した周期表には、自然界に安定に存在する256種類の原子核だけが並んでいます。しかし、宇宙では、理論上は約10,000種類の原子核が存在すると推論されています。すでに3,000種類の原子核が、RI(不安定原子核:放射性同位体)として人工的に生成・発見されています。生成したRIの物理的な性質を明らかにするためには、レーザー等の高精度の測定器で観測することが欠かせません。しかし、これまでの施設では生成法の制限から、限られた種類のRIしか観測できませんでした。
 基幹研究所山崎原子物理研究室の研究チームは、仁科加速器研究センターのRIビームファクトリー計画で整備を予定している「超低速RIビーム生成装置(SLOWRI)」の心臓部となる「高周波イオンガイド法」を開発し、光速の43%という高速で飛行するベリリウムの不安定同位体(7Be) を0.01ケルビン(光速の1億分の1)まで冷却・減速することに成功しました。さらに、 7Beの超微細構造をレーザー核分光を使って、200万分の1の高い精度で測定することに世界で初めて成功しました。
 この成功は、これまでの原子核モデルでは説明することができない、中性子ハロー、中性子スキンや魔法数の破れなどの異常な原子核までも包括して説明できる「究極の原子核モデル」の構築に先鞭をつけることとなりました。
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