手足の関節に激痛がはしり、日常の作業を気楽にこなせず、つらい生活を強いられる病気の代名詞が関節リウマチ。朝、起掛けに関節がこわばるという初期症状から、関節の炎症による腫れや痛みを伴う発症、さらに、病気が進むと関節が変形してしまいます。20代から50代が好発症年齢で、女性に多く、関節以外の臓器でも発症する全身性疾患ともされています。
手指、手、足指、足、肘、肩などの関節が侵されますが、炎症だけでなく発赤、圧痛も伴います。症状が進むと、手、手指の関節でスワンネック変形、尺側偏位、ボタン穴変形などを生じます。この病気の原因は体質や免疫、環境などさまざまですが、原因の1つに遺伝的要因が有ることがわかってきました。遺伝子配列のわずかな違いによって、疾患にかかりやすい遺伝子型があり、疾患リスクが高まることが明らかとなっています。
理研ゲノム医科学研究センター疾患関連遺伝子研究グループの自己免疫疾患研究チームは、東京大学大学院医学研究科と協力し、遺伝子のわずかな違い(1塩基多型:SNP)を使って相関解析を実施し、関節リウマチの原因が、遺伝子「CD244」のSNPであることを発見しました。このSNPを持っていると、関節リウマチの発症リスクが最大1.5倍に高まることや、他の自己免疫疾患の1つである全身性エリテストーデスでも同じような相関があることがわかりました。関節リウマチの感受性遺伝子としては、すでに「PADI4」、「SLC22A4」、「FCRL3」がみつかっていますが、 発見した「CD244」遺伝子は、免疫細胞のNK細胞でも発現しており、さまざまな免疫細胞に重要な役割を持つと考えられます。このため、さまざまな自己免疫疾患の病態解明にも役立つと注目されます。
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