タンパク質に人工アミノ酸を組み込む融合酵素の開発に初めて成功
- アミノ酸を正しく識別する「校正」機能を持つチロシルtRNA合成酵素を開発 -
PRESS RELEASE HIGHLIGHT
リリース本文へ
図 融合酵素iodoTyrRS-edを使い動物細胞で人工アミノ酸をタンパク質に組み込む仕組み タンパク質は、生命を生み育て、形作り、引き継ぐために、多彩で重要な機能を発揮しています。タンパク質は、たった20種のアミノ酸から成り、その配列の順番や並んだ個数で構造や機能が決まります。タンパク質中のアミノ酸の種類を増やすと、必要な性質を持ったタンパク質を自由に生み出すことが可能となります。最近、タンパク質に人工アミノ酸を組み込み、人為的に役立つ機能を持たせる研究が進んでいます。
 タンパク質は、遺伝情報をもとに生み出されており、このような生命の基本的な成り立ちを改変することは、非常に困難です。理研生命分子システム基盤研究領域は、東京大学と共同で人工アミノ酸をタンパク質に組み込む働きをする新規融合酵素の開発に成功しました。開発した酵素は、2種類の生物から得た異なる酵素の機能部位を融合したもので、人工アミノ酸「ヨード・チロシン」を正確に識別し、タンパク質に組み込む性質を持ちます。具体的には、人工アミノ酸「ヨード・チロシン」に結合する部位と、間違ったアミノ酸に結合するとそれを取り外す校正機能部位を融合しました。実際に、狙った位置にヨード・チロシンを組み込んだタンパク質の合成に成功しました。
 新規融合酵素の開発の成功は、人工アミノ酸を組み込んださまざまな新種タンパク質の大量生産を可能とし、効率の高い医薬品、品質が飛躍的に向上した工業用酵素やバイオ素材に役立つと期待されます。
リリース本文へ
copyright (c) RIKEN, Japan. All rights reserved.