| ※1 |
橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ, TR) |
トランスレーショナルリサーチ(TR)とは、基礎研究と臨床試験の間をつなぐ研究のことで、TR非臨床研究とTR臨床研究に分けられる。新医薬品の開発の承認審査には、TRで新医薬品の品質、有効性および安全性を示す必要がある。TR非臨床研究では、新医薬品の理化学的試験、薬理・薬物動態・毒性に関する試験を行い、TR臨床研究で実際の患者に対する治験が行われ、新医薬品の実効性などが試験される。
理研では、TR非臨床研究許可申請に対して、研究計画の有効性、妥当性、可能性、リスク対応などについて調査検討するため、野依良治理事長の諮問委員会として外部委員を含む横浜研究所トランスレーショナルリサーチ調査・評価委員会を設立した。委員会で検討を重ねた結果、野依理事長へ花粉症ワクチンのTRの妥当性を答申し、2008年6月12日TR非臨床研究実施が決定した。 |
|
| ※2 |
アナフィラキシーショック |
| 同一アレルゲンが2回目に体内に侵入した時には,1回目よりも急速で強いアレルギー反応(アナフィラキシー)が起こり、ときに呼吸困難、めまい、意識障害などの症状を伴い、さらに血圧低下などによりショック症状を引き起こし、生命が危険な状態となることがある。これをアナフィラキシーショックと呼ぶ。 |
|
| ※3 |
ポリエチレングリコール(PEG)修飾 |
| 血中半減期を長くしたり、抗原性を低下させる目的で、化合物やタンパク質のアミノ基やチオール基にPEGを結合させること。PEG修飾されたインターフェロンは医薬品として承認されている。 |
|
| ※4 |
GMP(Good Manufacturing Practice) |
| 医薬品製造業で必要な、製造管理及び品質管理基準。 |
|
| ※5 |
減感作療法 |
| 古くからある治療法で、体内に特定のアレルギー物質(抗原)を低濃度から高濃度へ少しずつ段階を追って投与することにより、特異的な免疫反応の感受性を低下させる。具体的なメカニズムは解明されていないが、ワクチンデザイン研究チームの最新の研究から、制御性免疫細胞が分化・増殖されるために、投与抗原特異的な抑制反応が起きていることがわかった。理研では、メカニズムが解明されていない研究をTR臨床研究に進めないという指針を立てており、作用機序の早期解明を目指している。 |
|
| ※6 |
NKT細胞(ナチュラルキラーT細胞) |
| 自然免疫と獲得免疫のどちらの制御も行う司令塔の役割をする細胞。場合により、活性化または抑制シグナルどちらも分泌することができる。 |
|
| ※7 |
リポソーム |
| 細胞膜の構成成分であるリン脂質を水中に分散させて種々の処理を加えて形成されるナノサイズの微小カプセルをリポソームと呼ぶ。生体膜に類似したカプセルなので薬物輸送システムとしてさまざまな医療分野で実用化されている。 |
|
| ※8 |
アレルギー臨床ネットワーク |
| 理研免疫・アレルギー科学総合研究センターの行っている社会還元プロジェクトの1つ。秋田大学、山梨大学、福井大学、三重大学、岡山大学、千葉大学のネットワーク参加大学と厚生労働省アレルギー予防・治療研究班が、アレルギー患者の試料採集やデータ収集を行い、免疫・アレルギー科学総合研究センターがデータベース化や研究開発を行う。その成果をフィードバックすることにより臨床応用の早期実現化を目指している。 |