膝の変形性関節症の原因遺伝子「DVWA」を同定
- 新遺伝子の発見、発症を引き起こす新経路の解明に -
PRESS RELEASE HIGHLIGHT
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変形性膝関節症とDVWAの構造 関節の軟骨が変性、消失し、関節の痛みや機能障害を引き起こす変形症関節症(OA)は、日本人だけでも1,000万人以上の患者がいるとされる骨・関節の疾患の中で最も発症頻度が高い病気です。罹患すると膝、股、手、脊髄など、全身のさまざまな関節で、痛み、関節に水がたまる腫れ、歩行機能の障害などを引き起こします。中・高年者の日常生活の質を低下させる最大の原因で、高年齢化社会の大きな課題となっています。
 疫学調査などから、このOAが、遺伝的な因子と環境因子の相互作用で発病することが明らかとなっています。理研ゲノム医科学研究センター骨関節疾患研究チームでは、 OAの原因遺伝子を見つけ、その働きを解明する研究を精力的に展開しています。既に「アスポリン」、「GDF5」を世界に先駆けて発見してきました。しかし、まだ関連する遺伝子は多く、原因遺伝子を見つけだすための新たな方法の開発が課題となっていました。
 今回研究チームは、日本人特有の一塩基多型(SNP)を体系的に調べたデータベースを利用して相関解析を行い、OAの原因遺伝子をゲノム全体でスクリーニングして、新たな遺伝子「DVWA」を発見しました。この遺伝子の発見により、OA発症の新たな経路がわかり、より正確な病態の解明が進むことで、新しいタイプの治療薬の開発が可能になると期待できます。また、ゲノムレベルの相関解析による遺伝子発見は世界で初めてのことで、今後、ゲノムの機能を発見する新たな道を開くことにもなりました。
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