麦類の遺伝子地図データベースを世界に公開
- 小麦・大麦遺伝子地図を統合した世界初のデータベース、麦類研究加速へ -
PRESS RELEASE HIGHLIGHT
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図 共通マーカーにもとづく遺伝子地図を統合した小麦と大麦。イネの比較も可能に。(左から大麦、小麦、大麦、イネ、大麦の染色体の比較) 世界4大穀物と呼ばれる小麦、大麦、イネ、トウモロコシはすべてイネ科に属し、 世界人口の増大に伴う食糧問題の解決のために重要な作物です。しかし、これらの作物が生育する耕作地は、拡大するどころか、疲弊傾向にあります。さらに、主用作物が環境負荷の小さいエネルギー材料としても注目され始め、食糧不足や価格の高騰がより深刻な事態となっています。劣環境に強いなど、有用形質にかかわる遺伝子を活用した品種改良に対する要望が高まってきています。
 世界4穀物の中でも特に、小麦と大麦は、同じ祖先ゲノムから派生したゲノムを持っています。染色体上の遺伝子の並び順や、遺伝子間の塩基配列類似性が高く、遺伝学的知見を比較するなどして、遺伝育種研究を強力に推進することが期待されています。
 遺伝育種研究には、有用形質に関わる遺伝子のゲノム上の位置を見つけ出すQTL解析や、作物集団のDNA多型をゲノム全域にわたって解析する集団解析などが欠かせません。理研植物科学研究センターの機能開発研究グループは、遺伝学的解析によりゲノム上の位置情報が判明している2倍性小麦、大麦のすべての遺伝子、約3,500遺伝子の情報を収集、データベース化しました。さらに、イネゲノム情報との対応づけを行い、麦とイネの遺伝学的知見の統合的な利用を実現しました。このデータベースに整理された遺伝子マーカーのDNA配列情報を使うと、比較ゲノム学的手法が適用でき、麦類とイネゲノムの構造類似性領域の比較や、イネゲノム情報の麦研究への効果的な活用が可能となります。データベースは、世界中の研究者が活用できるように、2008年7月1日、インターネット上に公開します。
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