筋萎縮性側索硬化症(ALS)の進行に二つのグリア細胞が関与することを発見
- 神経難病の一つであるALSの治療法の開発につながる新知見 -
PRESS RELEASE HIGHLIGHT
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ALSにおけるグリア細胞が寄与する神経細胞死のメカニズム 原因不明の神経難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」は、全身の筋肉をコントロールする大脳や脊髄にある運動神経細胞が徐々に死に、動けなくなる病気です。発症すると、思考能力や感覚を失わないまま、全身の筋肉が麻痺し、寝たきりになります。2〜5年後には呼吸系の筋肉麻痺のため、人工呼吸器が欠かせない状態となります。
 この病気は、侵された運動神経細胞を修復しない限り、根本的な治療が難しいですが、幹細胞を移植しても軸策の成長が遅いことや、神経ネットワークを正しく形成するかという難問が解決されていません。
 理研脳科学総合研究センターの山中研究ユニットは、米国カリフォルニア大学サンディエゴ校、京都大学、共立薬科大学と共同で、ALSのモデルマウスを使って、病気の進行に二つのグリア細胞「アストロサイト」と「ミクログリア」が深く関与していることを発見しました。二つの細胞の増殖や病的変化を組織学的に調べた結果、これら二つのグリア細胞の病的変性(ALSで見つかった原因遺伝子「SOD1」の変異の発現)が、ALSの進行を促進し、取り除くと進行を遅くすることがわかりました。本研究成果は、ALSの進行を食い止めるALS治療法の開発につながると期待されます。
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