プレスリリース 川崎市
独立行政法人 理化学研究所
理化学研究所と川崎市との科学技術全般を主体とした
連携・協力に関する基本協定を締結

- 川崎市立川崎病院における遺伝子診断技術の臨床応用研究がスタート -
平成19年12月11日
 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)横浜研究所(小川智也所長)と川崎市(阿部孝夫市長)は、地域の活性化、産業の創出、科学技術の人材育成など、研究成果の具現化と社会還元を促すとともに、科学技術のさらなる発展と国際貢献を図るため、2007年12月11日に連携・協力に関する基本協定を締結しました。
 本協定書のもとで、双方が持つ組織としての機能および能力や、地理的優位性を活かした相互の連携・協力がより一層推進されることが期待されます。
 また、その最初の取り組みとして、川崎市立川崎病院と理研ゲノム科学総合研究センター(榊 佳之センター長)遺伝子構造・機能研究グループ(林崎良英グループディレクター)との間で、SMAP法を利用した臨床応用研究を開始する予定です。 今回の川崎市と理研横浜研究所との連携により、理研ゲノム科学総合研究センターで開発した成果を実用化に結びつけるための、より補完的な成果が期待できます。

協定の名称
「独立行政法人理化学研究所横浜研究所と川崎市との連携・協力に関する基本協定」
協力の内容
理研横浜研究所及び川崎市それぞれの持つ、知的財産や資源を介して連携・協力することにより、成果の地域還元や科学技術の発展・普及啓発に努める。
協定期間
2007年12月11日〜2012年12月10日(5年間)


1. 背景
 理研横浜研究所は、鶴見地区において2000年に研究活動を開始し、現在に至るまで、同じ敷地内にある横浜市立大学はもとより、神奈川県とも研究分野を中心とした連携協定を締結し、様々な連携・協力を行っています。
 一方、川崎市は、現在川崎市立川崎病院が理研ゲノム科学総合研究センター遺伝子構造・機能研究グループ(林崎良英グループディレクター)と連携し、SMAP法を使用した診断事業を開始するなど、川崎市が進めているバイオ・ライフサイエンス分野をはじめとする先端科学技術分野での研究開発を推進しています。
 同研究所は、優れた研究成果を生み出し、その成果を社会に還元することが重要な役割の一つです。また、川崎市は、大企業や研究開発の担い手となる大学やKSP(かながわサイエンスパーク)などの事業所を有し、これまでも『科学技術振興指針』を策定して科学技術振興に積極的に取り組んでいます。今回の協定により、川崎市と同研究所の協力関係を強めていくことは、今後の双方の業務推進にとって有意義と考え、科学技術や研究開発などを中心とした科学技術全般を主体とした協力協定を締結して具体的な取り組みに着手しまた。


2. 基本協定の概要
 同研究所及び川崎市それぞれの持つ知的財産や資源を介して連携・協力することにより、成果の地域還元や科学技術の発展・普及啓発に努める。

【想定される連携・協力内容】

  • 川崎市立病院との協力ほか、川崎市との共同研究等
  • 川崎市内に拠点を有する大学等高等教育機関との共同研究の実施、実験フィールドの提供、情報交換など
  • 川崎市内に集積する研究開発機関や世界的企業、サイエンスパーク(KSP、KBIC、THINK)との連携・協働による研究成果の具現化、新技術・新産業の創出など
  • その他、川崎市における科学技術施策推進のための審議会・検討会等への学識者・研究者の派遣及び助言、並びに人材育成に向けた講演・講義など


(問い合わせ先)

川崎市 総合企画局施策推進担当
 伊藤 弘(いとう ひろし) 、高橋哲也(たかはし てつや)

Tel: 044-200-2111 / Fax: 044-200-2417
独立行政法人理化学研究所
 横浜研究推進部企画課 橋本俊幸(はしもと としゆき)

Tel: 045-503-9117 / Fax: 045-503-9113

(報道担当)

独立行政法人理化学研究所 広報室 報道担当

Tel: 048-467-9272 / Fax: 048-462-4715
Mail: koho@riken.jp


(参考)

「SMAP法」:血液一滴から30分程度で結果がわかる遺伝子診断技術

 SMAP法(SMart Amplification Process)とは、独立行政法人理化学研究所が開発した世界最速の遺伝子変異検出法です。一滴の血液などの臨床検体から、簡便な操作で30分程度という短時間でSNPや遺伝子変異を正確に調べることができます。
 また、検出感度が高く、細胞株を用いた実験では、正常DNA中の約1%の変異DNAを認識するため、従来の遺伝子検査では検出できなかった微量の変異を検出することが可能です。
 SMAP法を用いて、患者に迅速遺伝子診断を実施すれば、一回の通院で適切な薬剤の処方が可能となり、医療の質の向上、副作用の回避、ひいては適切な処置及び投薬による医療費の削減に寄与することが期待されます。


血液1μLを採取し、SMAP法のSNP診断試薬と混ぜ装置にセットすれば、30分程度で遺伝子診断結果が判明し、その情報をもとに個人に最適な薬剤を提供することが可能。


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