造血幹細胞移植の拒絶反応を防ぐ新規治療法が大きく前進
- 制御性樹状細胞を用いてマウスの慢性移植片対宿主病の治療に世界で初めて成功 -
PRESS RELEASE HIGHLIGHT
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慢性移植片対宿主病に対する制御性樹状細胞の効果 白血病や悪性リンパ腫、重症再生不良性貧血、先天性免疫不全症などの画期的な治療法として、「造血幹細胞移植」が高い治療効果をもたらしています。同時に、常に心配されるのが移植した造血細胞に含まれる提供者の免疫細胞「T細胞」が引き起こす免疫拒絶反応、「移植片対宿主病(GVHD)」という合併症です。
 細胞移植後の100日以内に発症する急性と、100日以降の慢性に分けられ、いずれも免疫制御剤を使った治療が行われていますが、慢性GVHDには十分な治療効果が得られていません 。
 理研免疫・アレルギー科学総合研究センターの樹状細胞機能研究チームは、白血球の一種である樹状細胞の免疫機能を修飾した「制御性樹状細胞」を投与することにより、慢性のGVHDを引き起こしているマウスの重症度が著しく軽減することを確認しました。制御性樹状細胞が、提供者のT細胞の活性を低下させて、慢性GVHDに高い治療効果を示すことがわかりました。研究チームでは、すでに、制御性樹状細胞がマウスの急性GVHDを完治すること、ヒトの制御性樹状細胞にも免疫制御機能のあることを確認しており、今回の成果は、ヒトの急性GVHD、慢性GVHD の画期的な治療法につながることが期待できます。
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