内視鏡手術に必須の器具を術者へ受け渡しするロボットを開発
- 世界的に進行している看護師不足の問題を解消する新ツールに -
PRESS RELEASE HIGHLIGHT
リリース本文へ
開発したロボットの使用イメージ 直径が数ミリメートルという微細なカメラで、がんなどの病巣を見ながら行う「内視鏡手術」は、切開を最小限にとどめるため、患者の苦痛を軽減し、術後の回復を早めます。結果として、入院費を含む総治療費の低減をもたらすなど、多くの利点があります。このため、内視鏡手術は世界的なブームとなり、咽頭鏡、腹腔鏡、気管支鏡などの専用の内視鏡が開発され、消化器系の病気や、ヘルニアの手術などで威力を発揮しています。
 身体の小さな穴を介する手術では、専用の器具「鉗子」が必要で、手術をスムーズに進めるために、知識を持った看護師が適切なタイプのものを術者に手渡します。ところが、看護師が少子高年齢化などの波を受けて世界的に不足しており、外科医自らが鉗子を交換したり、助手が手伝うケースが増えてきています。
  こうした状況を打開するため、理研バイオ・ミメティックコントロール研究センターの研究チームは、名古屋大学、NTTドコモ東海と協力して、内視鏡の手術中に術者の音声指示を認識し、必要な器具を術者に手渡すロボットを開発しました。
開発したロボット ロボットは、最大20本の鉗子を搭載するマガジンと術者に鉗子を手渡すロボットアームで構成し、鉗子の取り出し・返却に要する平均時間はそれぞれ6秒、9秒で、交換時間に手術が中断することに伴う術者のストレスも解決します。また、携帯電話(NTTドコモのFOMA®)の通信機能などを使って、携帯電話の画面を見ながらボタンを操作して、必要な鉗子を手渡すことが可能です。研究グループでは、海外からの遠隔操作にも成功し、この機能の確かさを実証しました。
 医療の地域格差の是正、緊急医療の対応などに貢献すると期待されます。
リリース本文へ
copyright (c) RIKEN, Japan. All rights reserved.