プレスリリース 独立行政法人 理化学研究所
マハティール・ビン・モハマド博士(前マレーシア首相)に
RIKEN Honorary Fellowを授与
平成19年7月30日
 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、マハティール・ビン・モハマド博士(前マレーシア首相)※1に、研究所の活性化、国際性の向上に資する著名人に贈る「RIKEN Honorary Fellow(理研栄誉フェロー)」の称号を授与します。RIKEN Honorary Fellowの称号の授与は、2005年11月にノーベル物理学賞受賞者の江崎玲於奈博士へ授与したのに続き、2人目となりました。マハティール博士は、1981年にマレーシア首相に就任以来23年にわたり、マレーシアの安定と発展に尽くすとともに、科学への深い理解のもと、科学技術政策を積極的に推進されてきました。アジアと世界の繁栄にむけた政治および外交上の絶大な功績に敬意を表し、RIKEN Honorary Fellowの称号を授け、さらなる科学技術の発展のため内外で活躍する牽引力を期待しています。


1. 背 景
 これまで理化学研究所(理研)では、海外の傑出した研究者を招聘し、研究所の活性化を図るとともに国際性の向上を目的とした「エミネントサイエンティスト」制度を創設し、1994年度から運用を行ってきました。同制度では、発足以来4名のノーベル賞受賞者を含む119名の著名な自然科学研究者を招聘し、共同研究を中心として研究所の国際化と研究者の研究力向上に大きく貢献してきました。
 一方、2003年10月の独立行政法人化を契機に、理研の運営を強化し、運営に関する5つの基本方針として「野依イニシアチブ※2」を目標に掲げました。この中では具体的な目標として、国内外を問わず外部の様々な分野の方に理研の活動を知ってもらうことを目的とした「見える理研」、質の高い研究を実施するために「研究者がやる気を出せる理研」や「文化に貢献する理研」を掲げています。
 また、2004年6月に実施したRAC(国際的諮問委員会)からも、理科系文化と人文系文化の交流の促進や、理研の研究系人材および科学文化を充実させることなどについて助言を受けました。
 これらの「見える理研」、「研究者がやる気を出せる理研」、「文化に貢献する理研」、RACからの提言を具体化するものとして、2005年にエミネントサイエンティスト制度を発展的に改正し、新たな制度、「RIKEN Honorary Fellow」制度を創設しました。この制度は、研究分野を中心とした国際性への意識や研究への意欲の増進といった貢献のみならず、科学と社会の関わりや科学者の科学分野以外への意識拡大、新しいインスピレーションの啓発など、より大きな貢献を期待して、称号を授与するものです。


2. RIKEN Honorary Fellow制度の特色
研究分野に限らず様々な分野において世界的に傑出した実績、見解を有する外部の有識者の中から、研究所の活性化、国際性の向上に資する者を理研に招聘。
授与対象者は、自然科学分野に限定せず、また国際的な意識の点からも国内外の制限をしない。
組織及びそこに所属する人々との交流を通して、所員に新しい潤いや活力をもたらすことができる実績を持つ方に対して称号を授与。
講演会や意見交換会などを通して所員との積極的な交流を図ってもらい、所員の国際性及び他分野への視野の拡大や新しいインスピレーションの啓発に貢献。
世界的な有識者にただ単に称号を与える制度は、これまでも数多くあるが、直接、指導を受けて研究者の啓発を図ることを目的として称号を与えることは、他には見られない。


3. マハティール授与の理由
 マハティール博士は、1981年にマレーシア首相に就任以来23年にわたり、マレーシアの安定と発展に尽くすとともに、科学への深い理解のもと、科学技術政策を積極的に推進されてきました。アジアと世界の繁栄にむけた政治および外交上の絶大な功績に敬意を表し、RIKEN Honorary Fellowの称号を授けることといたしました。


(問い合わせ先)

独立行政法人理化学研究所 総務部総務課

Tel: 048-467-9298 / Fax: 048-462-1554

(報道担当)

独立行政法人理化学研究所 広報室 報道担当

Tel: 048-467-9272 / Fax: 048-462-4715
Mail: koho@riken.jp


<補足説明>

※1 マハティール・ビン・モハマド博士(前マレーシア首相)
略歴
1925年 英領マラヤのクダ州アロースターに、マレー人として出生
1946年 統一マレー国民組織(UMNO)発足に関与
1953年 医師の資格を取得
1963年 マレーシア成立。翌年下院議員に当選
1974年 下院総選挙でクダ州から立候補し当選、新内閣の教育相に就任した。
1976年 副首相に指名され就任、次期首相候補となる。
1981年 7月にマレーシア首相に就任(1981年〜2003年)
2003年 首相退任。サイドシラジュディン国王から、
最高位勲章「SMN勲章」及び「トゥン(Tun)」の称号を下賜
※2 野依イニチアチブ
見える理研
科学技術史に輝き続ける理研
研究者がやる気を出せる理研
世の中の役に立つ理研
文化に貢献する理研


<参考>

RIKEN Fellow
 世界的に傑出した業績や見識を有し、理研ブランドの創出にかけがえのない卓越した科学者に対してRIKEN Fellowの称号を贈る「RIKEN Fellow制度」を2007年度に創設、7月6日に利根川進マサチューセッツ工科大学教授に称号(第1号)を贈呈した。
 RIKEN Fellowは、候補者を理研の内部・外部を問わず科学者に限定している。必要に応じて、理事長や理事との懇談会に出席し、研究所運営に関して助言し、研究プライオリティー会議に出席し、その高い見識に基づき研究所の活性化に資する助言を行うものである。


授与式および特別講演会の様子


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