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独立行政法人 理化学研究所 米国ハーバード大学ブリガム婦人病院 |
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喘息やアレルギーの治療薬開発に確かな道しるべ見出す - 炎症物質を産生するタンパク質の立体構造を世界で初めて決定 - |
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| 平成19年7月16日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
◇ポイント◇
LTC4Sは、膜貫通型タンパク質※1の一種で、免疫、炎症に関わる細胞が活性化した時に働き、LTC4という脂質メディエーター※2を産生します。すなわち、LTC4S は、脂肪酸LTA4とグルタチオン※3からLTC4を産生する反応で、触媒として機能しています。合成したLTC4とその代謝物は総称してシステイニルロイコトリエン(Cys-LT)と呼ばれ、アナフィラキシー※4遅延反応性物質(SRS-A)※5のひとつとして、肺の気管支収縮活性を示すヒスタミン※6より1,000倍強い収縮機能を持つことが、40年以上前から知られています。しかし、LTC4SがLTA4とグルタチオンからLTC4を作る際の、その働きや反応の実態については謎でした。 研究グループは、LTC4Sの立体構造を、大型放射光施設SPring-8を用いて決定しました。その結果、LTC4Sが酵素として触媒機能を発揮するためには、3つのLTC4Sが正三角形の頂点になるように集まり、隣り合う2つの酵素間にV字型の空間を作っていました。このV字型の空間が触媒機能の活性中心となり、その奥には、産生が始まったLTC4の一部のグルタチオンがU字型の形で深く埋まって結合していました。さらに、このV字型の空間に、LTC4Sの働きに直接関わると予想された複数のアミノ酸残基が面していました。以上の点から、グルタチオンとLTA4からLTC4が作られる触媒機能の活性中心の場所は、隣り合う2つの単量体LTC4Sの間に存在するV字型の空間であることがわかりました。また、グルタチオンの代わりに、LTC4の部分構造を持ちLTC4と形が良く似ているS-ヘキシルグルタチオン※7をLTC4Sと結合させると、S-ヘキシルグルタチオンもこの空間に結合することが明らかになりました。 LTC4SはLTC4生合成のキー酵素として知られており、今回の成果は、例えば花粉症、喘息など十分な薬がまだ無い慢性アレルギー疾患に対する、新たな作用機序を持つ抗炎症・抗アレルギー創薬につながる可能性があります。 本研究の一部は、わが国が推進している「タンパク3000プロジェクト」の中で行われ、研究成果は、英国の科学雑誌『Nature』オンライン版(7月15日付け:日本時間7月16日)、8月2日号の印刷版(vol 448, 609-612, 2 August, 2007)に掲載されます。
<補足説明>
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