世界最大のNMR施設を活用したメタボローム解析を本格始動
- 食糧問題、エネルギー問題解決の新品種改良へ期待 -
PRESS RELEASE HIGHLIGHT
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植物研究に欠かせない内的要素の検出 サトウキビやトウモロコシをはじめとする植物バイオマスが、エネルギー問題などの解決に役立つと期待され始めたため、穀物や乳製品の価格が高騰し始めています。植物による炭素代謝は地球上の食糧/エネルギーバランスを左右するため、植物に対する“見方”が変化し始めています。植物に求められるのは外見ではなく、食糧とする場合には栄養素はもちろん、食感、味、などの内的要素です。エネルギー源として活用する場合には、糖分やでん粉といった炭素量が重要になりますが、これも内的要素です。活用する目的に絞って行う品種改良も、ターゲットは内的要素といえます。
 植物の内的要素は、たくさんの代謝産物のバランスで決まります。内的要素を多彩に評価するためには、たくさんの化合物群からなる内的要素の変動を網羅的に検出する手法が必要でした。この網羅的検出手法“メタボローム”には、従来、質量分析(MS)法が広く活用されていました。しかし理研植物科学研究センターの先端NMRメタボミクスユニット(菊地淳ユニットリーダー)らは、最先端核磁気共鳴(NMR)法を駆使し、植物が変異した際に変わる内的要素の変動を、安定同位体で標識化した炭素代謝産物群を検出することで網羅的に解析できる新手法を開発しました。新手法でモデル植物・シロイヌナズナのアルビノ植物変異体の分析をした結果、成長を左右する炭素/窒素のバランスが崩れていることがわかりました。期待される植物バイオマスをはじめとする化学資源の新たな評価手法が登場したことになります。 
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