三歳までに発病する精神疾患のひとつである「自閉症」は、“対人関係”や“言語等によるコミュニケーション” 、“活動や興味の範囲が狭くなり、常に同じ行動を繰り返す”といった障害を持ちます。 人口千人当たり一人以上の割合で発症する珍しくない病気ですが、その発症メカニズムはまだ分かっていません。最近では、脳の発達障害によるものと考えられており、遺伝的な要因が関与する疾患と予想されています。この病気は、改善はあっても完治しないため、家族への負担が大きく、社会的に深刻な問題となっています。
理研脳科学総合研究センターの分子神経形成研究チームは、マウスを使って、神経細胞の生存や分化に重要な神経栄養因子の分泌を調節する遺伝子(CADPS2遺伝子)の異常が、この病気に関係していることを突き止めました。今回の研究成果は、自閉症の発症メカニズムを解明する大きな手がかりをもたらしました。
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