脳の右と左の構造の違いを生み出す分子メカニズムを解明
- 脳の進化の過程・社会行動の制御を探る新たな手がかかりに -
PRESS RELEASE HIGHLIGHT
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神経細胞誕生のタイミングとゼブラフィッシュ手綱核の左右非対称性 脳は、左右で機能分担することにより、効率的な情報処理を行うことができると考えられています。例えばヒトの場合、言葉を話すときや、理解する際には大脳の左半球が優先的に働きますが、人の顔の認識には脳の右半球が優先的に働きます。この左右非対称な脳の構造と機能には、密接な関係があります。ところが脳の右と左の構造の違いがどのようにして生み出されているかについては、謎のままです。
 理研脳科学総合研究センターの発生遺伝子制御研究チームは、ゼブラフィッシュを使い、脳の情動に関わる“手綱核”における左右の構造的な違いが、発生時期の異なる2種類の神経細胞の誕生によることを発見しました。さらに、個体が発生する早い時期に出る信号が、非対称の神経細胞の誕生を制御していることを世界で初めて明らかにしました。これらの成果は、神経細胞の誕生が発生段階を通じて左右非対称に調節され、脳の右と左の構造の違いを生み出すという分子メカニズムの解明につながります。
 左右の構造の違いは、脳の機能を分担し情報処理の効率化をする一方、右利きや左利きなどを通じた社会行動にみられる協調性を制御しているとも考えられ、本成果は集団生活などの社会制御を探る新たな手がかりともなります。
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