粒子を渦巻き状に走らせて加速するユニークな円形加速器「サイクロトロン」を発明したのは、米国の物理学者のアーネスト・0・ローレンスです。1930年代のことで、その後、さまざまな加速器が登場し、物理学とくに原子核物理学が発展しました。日本でも理研の仁科芳雄主任研究員らが小型サイクロトロンと、200トンもある電磁石をそなえた大サイクロトロンを開発し、世界に肩を並べる力を発揮しました。その後も続いたサイクロトロンの開発が、現在の理研の屋台骨の一つとして期待されています。
サイクロトロンは、物質を構成している原子核の謎を解くためのツールとなるものです。その究極ともいえる超伝導を利用した世界で唯一のリングサイクロトロンが完成し、12月28日「重イオンビーム」の取り出しに成功しました。
この成功は、世界で初めての超伝導リングサイクロトロンを使ってビームを取り出した偉業となり、国際的に熾烈な競争が続くRIビームを活用する研究に確かな足がかりを得ることとなりました。
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