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研究チーム |
| 論文著者は以下の日本人26名。(所属は実験参加時の所属。順不同。)
- 理化学研究所
- 延與秀人、成木恵、武藤亮太郎、田原司睦、四日市悟
- 高エネルギー加速器研究機構
- 千葉順成、家入正治、佐々木修、関本美知子、田中万博
- 京都大学
- 舟橋春彦、深尾祥紀、北口雅暁、石野雅也、神田浩樹、三原智、宮下卓也、三輪浩司、村上哲也、名倉照直、佐久間史典、外川学、山田悟、吉村善郎
- 東京大学CNS
- 浜垣秀樹、小沢恭一郎
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ファイ中間子 |
| ファイ中間子は、ストレンジクォークと反ストレンジクォークという2つのクォークが結びついて出来た素粒子。真空中での質量は約1019 MeV/c2であり、生成されてから約1.5×10-22秒の寿命ののちに崩壊する。大部分はK中間子・反K中間子対に崩壊するが、約0.03%のファイ中間子は、電子・陽電子対に崩壊する。本実験ではこの電子・陽電子対を検出してファイ中間子の質量を測定する。 |
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世界のその他の実験 |
早野教授(東大)が率いる東京大学、理化学研究所を中心とした研究グループは、パイ中間子が原子核に深く束縛している基底状態を生成、観測した。この状態のエネルギーを調べることでパイ中間子と原子核の間の相互作用を精密に決定し、クォーク凝縮が原子核内で減少することを示す結果を得た。
http://www.s.u-tokyo.ac.jp/info/hayano.htmlを参照。
そのほかにボン大学ELSA加速器におけるTAPS検出器を用いた実験、欧州合同素粒子原子核研究機構(CERN)のSPS加速器におけるNA45実験、米国ブルックヘブン国立研究所のRHIC加速器におけるPHENIX実験、STAR実験などがある。
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| ※4 |
MeV/c2 |
| 質量の単位。1MeV/c2はおよそ1.7×10-30kg。 |
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ヒッグス機構 |
| 物理法則を記述する最も基本的なものは「標準理論」として知られている。この理論では、あらゆる粒子の「本来の」質量はゼロでなければならない。現実の粒子の多くは質量を持つことを説明するため、ヒッグス機構においては、真空中は「ヒッグス場」によって満たされていると考え、ヒッグス場と相互作用する粒子は真空中を進む際に抵抗を受けるため、質量を持つことになる。 |
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| ※6 |
質量分布 |
| 不安定な(ある寿命で崩壊する)素粒子の質量は一定ではなく、図2の図右上の青いラインのように幅をもって測定される。この形のことを質量分布と呼ぶ。この幅は、粒子が本来持っている「崩壊幅」と呼ばれるものと、測定精度によって決まっている。崩壊幅は粒子の寿命と反比例の関係にあり、寿命が長いものほど狭い幅を持つ。(つまり安定な粒子の質量は一定と考えられる。) 実際の測定においては、崩壊幅で決まる形がさらに測定精度によって広がった形が観測されることになる。原子核内部での中間子の質量の変化は、この形の変化として測定される。 |
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| ※7 |
質量測定の原理 |
| ファイ中間子は電子と陽電子のペアに崩壊するが、ファイ中間子の質量は約1000MeV/c2であるのに対し、電子と陽電子の質量はあわせて1MeV/c2程度。この質量の差はエネルギーとなって電子と陽電子に分け与えられ、電子と陽電子はそのエネルギーに対応する運動量を持って飛び出す。ファイ中間子の質量が減れば、その分だけ電子と陽電子に与えられる運動量が減る。この電子・陽電子ペアの運動量を測定することで、親の粒子であるファイ中間子の質量を測定することができる。 |
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| ※8 |
テラバイト |
| 情報量の単位。TBと表記する。テラ(tera)は1兆倍(1012)倍を表わす接頭語。1TB=1,024GB(ギガバイト)。 |
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| ※9 |
初田、リーの理論予想 |
| 1992年に初田教授(東大)、Lee教授(Yonsei大)によって発表された、中間子の質量変化に対する計算結果(Physical Review C46, R34 (1992) )。クォークとそれらの間の相互作用を記述する理論を量子色力学(QCD)と呼ぶ。初田、リーはロー中間子、オメガ中間子、ファイ中間子の質量が密度の変化に対してどのように変化するのかをQCDに基づいて計算し、ファイ中間子の質量が密度に比例して減少し、原子核内では1~4%減少することを予言した。 |