15年冷凍保存マウスから子供を作出
- 精子の新たな保存法開発へ -
PRESS RELEASE HIGHLIGHT
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顕微受精の様子 マウスなどの動物が、「モデル動物」としてがんをはじめとする病態の解明や医薬品開発に役立っています。とくにマウスは、研究に用いられて100年の歴史を持つことや、ヒトの遺伝子と99%も似ている遺伝子を持つなどの特徴をもっていることから、さらに重要な動物になってきています。
 このマウスを研究者らに提供し続けてきた理研バイオリソースセンターの遺伝工学基盤技術室の小倉淳郎室長らは、ハワイ大学等との共同で、マウス生産に欠かせない「新たな精子の凍結保存法」を開発しました。新しい保存法は、精巣あるいは動物個体をそのまま冷凍庫へ入れ、数時間かけて凍結するという非常に簡便な方法です。これまでは精子を分離・洗浄したりなどの手間がかかっていましたが、この方法はとても簡単です。
 また、1991年から2006年の15年間もマイナス20度の冷凍庫に保存されていた実験用の標準マウスを融かして回収した精子からも、マウスの子供を27匹得ることができました。
 世界中の貴重な実験用マウスや希少動物の精巣をいったん凍結しておけば、生きた動物を復活させる可能性が一気に高くなります。この手法がマウス以外の動物でどの程度応用できるかが今後の検討課題ですが、マンモスなど永久凍土に眠る絶滅動物の精子を回収し、近縁種の卵子に顕微授精をすることでその子供を得ることも夢ではないかもしれません。
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