植物は、「頂端分裂組織」と呼ぶ部分で葉や花を作り続けています。この頂端分裂組織を細かく見ると、活発に働き細胞の量を維持する領域やあらたに葉や茎を分化させる領域などがあり、これらがバランスをとりながら、総合的に活動し、葉や花を作り続けています。しかし、この様な分裂組織のバランスを維持するための分子機構はわからず、長い間謎のままでした。
この謎解きに挑んでいた文部科学省科学研究補助金、特定領域研究「植物の軸と情報」(代表・東大福田裕穂教授)らの研究グループは、この絶妙なバランスをとる鍵が12個のアミノ酸からなる新規ペプチドホルモンであることを見出しました。このペプチドを合成して機能を調べると花や芽の形成を抑える働きや、根の伸長などいくつかのグループに分けられることや非常に低い濃度で働くことも明らかになりました。これまでの「植物ホルモン」と言われる物質と違い、特定の働きをもつものをしかも多数見つけたことで、これからの研究の発展が期待されます。また、この分裂組織に関する謎の解明で、植物の葉や花や根などの成長をもっと簡単に制御することが可能になるかもしれません。
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