「ぺんぺん草」という名でも知られる「シロイヌナズナ」は、植物を研究するときにモデル植物としてよく用いられます。成長が早いので研究に使いやすいうえ、全遺伝子26,000個の遺伝暗号(DNA配列)もすでに解明されています。
理研植物科学研究センター植物ゲノム発現研究チームは、シロイヌナズナの全遺伝子のうち約4,000個の遺伝子一つ一つに人為的に変異を起こした「変異体」を用いて、植物体にどのように変化が生じるかを網羅的に観察しました。そして、その結果を分類し、約200枚の写真を含むデータベースとして公開しました。その中には花が開くことができない変異体など、新規に発見された変異体が多数含まれています。データベースは、ウェブから誰でも見ることができ、英語が少しわかる方なら専門家でなくても写真を楽しむことができます。
今回の研究は、モデル植物のシロイヌナズナを材料にした、全ての植物遺伝子の機能を解明するマイルストーンになります。また、網羅的に遺伝子に変異の入った変異体の観察データを写真としてデータベースにまとめられた例は他にありません。これを用いて詳細な研究がさらに進めば、植物がもつ様々な有用性へ関与する遺伝子の解明につながり、作物や農業分野への展開が期待されます。
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