プレスリリース 独立行政法人 理化学研究所
文部科学省リーディングプロジェクト「個人の遺伝情報に応じた医療の
実現プロジェクト(オーダーメイド医療実現化プロジェクト)」
における疾患関連遺伝子研究課題公募の実施について
平成18年6月28日
 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、文部科学省リーディングプロジェクト「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」において、東京大学医科学研究所に設置されたバイオバンクに収集された患者のDNAサンプルを活用し、SNP(遺伝子の個人差)と薬剤の効果、副作用などの関係や疾患との関係を明らかにする研究を実施しています。
 理研遺伝子多型研究センター(中村祐輔センター長)では、これまでに、生活習慣病等の発症に関与する遺伝子を探索する手法として、ゲノム全体にわたるSNPをスクリーニングする方法が有用であることを実証してきました。今後、この手法を用いて、バイオバンクに収集された疾患について発症に関与する遺伝子や発症メカニズムの解明を目指すにあたり、対象疾患についての専門的な知見および研究実績を有し、疾患関連遺伝子研究を実施する研究機関を募集します。


1. プロジェクトの概要
 理研遺伝子多型研究センター(遺伝子多型研究センター)は、バイオバンク・ジャパン(東京大学医科学研究所;http://www.biobankjp.org/plan/object.html)に収集されたDNAおよび血清試料を利用して、一塩基多型(SNP: Single Nucleotide Polymorphism)と薬剤の効果、副作用などの関係や、病気との関係を調べるオーダーメイド医療実現のための基盤を構築する「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」(本プロジェクト)に参加しています。本プロジェクトは文部科学省からの委託事業として実施されており、患者からインフォームドコンセントを得てDNAや血清を収集する協力医療機関、バイオバンク・ジャパンを管理・運営する東京大学医科学研究所、バイオバンク・ジャパンの試料を解析、研究する遺伝子多型研究センターが参画しています。バイオバンク・ジャパンに収集した疾患を対象とした疾患関連遺伝子研究を実施するに当たり、対象疾患についての専門的知識および研究実績を有する研究実施機関を募集します。なお、7月14日(金)に、応募を検討する機関等を対象にした説明会を開催します。


2. 疾患関連遺伝子研究の概要
 全ゲノムに分布するSNPを用いたケース・コントロール関連解析により、疾患関連遺伝子探索を行い、疾患の発症メカニズムを解明し、治療法や予防法の開発につなげることを目指します。なお、疾患サンプル(DNA)のSNP解析は遺伝子多型研究センターが実施し、その情報を基に研究実施機関が疾患研究を行います。
 今回、次の疾患を対象とする研究実施機関を募集します。
1) 研究対象疾患
 以下の5疾患の中から、3疾患程度の研究を実施(1疾患につき原則として1研究実施機関)予定。
 “白内障”、“不整脈(心房細動)”、“歯周病”、“子宮内膜症”、“ネフローゼ症候群”
2) 研究費
 採択された研究実施機関に対し、研究費として、原則16,250千円/年を上限に文部科学省から委託する予定です。
3) 知的財産権の扱い
 本研究により発生した知的財産権は、産業活力再生特別措置法を適用すれば、委託契約書に基づき必要な確認書の提出をして頂くことで、研究実施機関に帰属することとなります。ただし、本研究は、国家プロジェクトで収集した試料について理研でのSNP解析研究を前提として実施されることから、特許出願等については、あらかじめ理研と研究成果に係る覚書を締結頂くことになります。
4) 研究倫理審査
 本研究課題の開始には、応募研究機関における研究倫理審査委員会の承認が必要です。
5) その他補足
 本プロジェクトは、文部科学省からの委託事業であるため、国の定める手続き「科学技術振興費主要5分野の研究開発委託事業委託業務事務処理要領」に従って頂くことになります。また、採択された研究機関には、文部科学省と毎年度委託契約を結んで頂くことになり、毎年度終了時には、完了報告書、成果報告書および経理報告書を提出して頂きます。また、必要に応じて研究の進捗状況、文部科学省からの委託費の執行状況を報告して頂きます。
 なお、応募にあたっては、応募者の所属する機関の同意を得ていることが必要です。


3. 公募の条件
1)  国内に研究拠点を有する大学または、公的研究機関であること。なお、国からの円滑な委託事務処理が困難な機関及び個人の研究者は対象になりません。
2)  当研究課題の趣旨を十分理解し、作成された研究計画書に基づき、その実現に向けて最大限の努力をして頂ける研究機関であること。
3)  従業者および役員が職務上行った発明等に係る知的財産権は、当該研究機関に帰属する旨を規定する職務発明規程が定められている研究機関であること。もしくは、本研究開始前までに、職務発明規程が定められる見込みがある研究機関であること。
4)  本プロジェクトが文部科学省からの委託事業であることに伴い発生する事務作業を処理する能力を有する機関であること。


4. 実施機関の選考
 実施機関の選考にあたっては、本プロジェクト内に外部有識者等からなる課題選考委員会を設置し、同委員会において書類選考および応募機関からのヒアリングを行い、1疾患につき原則として1機関を選定します。ヒアリングは9月1日(金曜日)、選考結果通知は9月中旬を予定しています。選考基準は次になります。
1) 研究計画内容の妥当性
  • 本プロジェクトの趣旨に沿った研究計画であること。
  • 科学的に妥当で、実現可能な研究計画であること。
2) 研究・技術能力
  • 疾患関連遺伝子研究を遂行するにあたり、十分な研究設備および人材を有すること。
  • 応募対象疾患についての研究実績を有すること。もしくは、研究成果を上げることが可能と見込まれること。


5. 応募要領
公募要領および応募申請書類を遺伝子多型研究センターホームページ(http://www.src. riken.go.jp/)からダウンロードし、公募要領に従って、必要書類をご提出下さい。


6. スケジュール
説  明  会 平成18年7月14日(金)13時〜14時
募 集 期 間 平成18年6月28日(水)〜7月28日(金)必着
書 類 選 考 平成18年8月中
ヒアリング(予定) 平成18年9月1日(金)
選     考 平成18年9月中旬頃に応募機関に連絡
研 究 開 始(予定) 平成18年10月以降
研 究 終 了(予定) 平成20年3月31日(但し、最長の場合。また、研究の進捗状況等によっては、研究の委託を中止する可能性があります。)


(問い合わせ先)

独立行政法人理化学研究所
横浜研究所 研究推進部 推進課
仙波 秀志、下埜 靖

Tel: 045-503-9337 / Fax: 045-503-9113

(報道担当)

独立行政法人理化学研究所 広報室 報道担当

Tel: 048-467-9272 / Fax: 048-462-4715
Mail: koho@riken.jp


>>拡大図
図:本プロジェクトにおける疾患関連遺伝子研究の実施体制図

[Go top]
リリース本文へ