女性ホルモンの減少や加齢によって骨がもろくなってしまう骨粗鬆症。骨を分解してしまう「破骨細胞」の働きが、骨を形成する細胞の働きを上まわるため、骨量が減って骨に小さな穴がたくさんできてしまう症状です。高齢化社会の到来に伴い、大きな社会問題になりつつあります。現在、骨粗鬆症の治療でもっとも一般的に使われている薬は、破骨細胞の働きを抑える薬剤ですが、副作用もあります。
中央研究所長田抗生物質研究室と中部大学禹教授らの研究グループは、破骨細胞のアポトーシス、つまり細胞の自殺を引き起こす化合物があることを発見しました。化合物の名前は「リベロマイシンA」。放線菌という微生物から長田らが初めて発見し、癌細胞の増殖を抑える効果があることがわかっていました。
リベロマイシンAは、破骨細胞そのものを狙い撃ち、死滅させてしまう、いわば“魔法の弾丸”です。現在汎用されている薬剤より、副作用が少なくはるかに強力に骨量の減少をくいとめる新しい骨粗鬆症薬になるものと期待されます。
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