イネの丈の長さは、「ジベレリン」という植物ホルモンが調節していることがこれまでにわかっています。新しい品種として、このホルモンの量を調節して丈を短く、風雨で倒される害にあいにくくして、収量を増加したイネも開発されています。しかし、分子レベルでのジベレリン調節メカニズムは、まだ明らかになっていませんでした。
理研植物科学研究センター促進制御研究チームと中国科学院上海生命科学研究院との共同研究グループは、遺伝子の分析から、酵素の一種である「EUIタンパク質」が、茎の一番先端にある節(最上位節)の間の長さを調節する働きをしていることを突き止めました。そして、ジベレリンの活性を抑えて、イネの丈の長さを正常に維持していることも明らかにしました。
イネの穂が出るためには、最上位節間が一定の長さになる必要があります。今回の成果は、単にイネの伸長メカニズムがわかったというだけでなく、収量のコントロールに応用できるという面でも、重要な発見だといえるでしょう。
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