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独立行政法人 理化学研究所 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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わずかな構造変化でタンパク質が獲得する機能のメカニズムを解明 - 剛体変化と局所変化の2成分に分類する新構造評価方法を確立 - |
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| 平成17年7月20日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
◇ポイント◇
多くのタンパク質は、何らかの外的刺激を受けて構造変化を起こし、その構造変化によって各々のタンパク質に特有の機能を発揮します。この構造変化と機能との因果関係を明らかにすることは、構造生物学の中心命題の1つですが、結晶構造解析などで観測されるタンパク質の構造変化は必ずしも大きいものではなく、今までは明白な構造変化を引き起こすものしか議論の対象になっていませんでした。 そこで研究チームでは、タンパク質の微小な構造変化と機能との因果関係を調べることを可能にするため、新しい構造評価方法を導入しました。具体的には、構造変化を剛体変化と局所変化という2つの成分に分類し、タンパク質の微小な構造変化を精密に調べ、データ化して比較するという手法を確立したものです。対象としたタンパク質は、生分解性プラスチックの分解に関与することで知られている酵素「アシルコエンザイムAチオエステラーゼPaaI※1」で、今回SPring-8を用いて構造決定し、今まで実在が証明されていなかったHalf-of-the-sites reactivityと呼ばれる現象を初めて捉えました。その結果を解析し、この現象が非対称誘導適合機構と名づけた微小な多量体構造変化によって引き起こされることが示され、その生物学的意味を解明することに世界で初めて成功しました。 この技術は、生物学的に重要で、しかも微小な構造変化しか引き起こさないタンパク質に今後適用され、多くの重要な成果を生むことが期待されます。例えば、今回解明されたPaaIタンパク質の新しい酵素反応メカニズムは、HIVの感染に関与するある種のタンパク質の活性化に関与している可能性があり、それに応用することにより新しいAIDS治療薬の開発につながることが期待されます。 本研究成果は、分子生物学関係の専門誌『Journal of Molecular Biology』に出版されます。また、印刷に先立ちオンライン版(7月20日付け)に掲載されます。
<補足説明>
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