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独立行政法人科学技術振興機構 独立行政法人 理化学研究所 |
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| 細胞内のタンパク質輸送過程を人工的に再現、タンパク質を正確に運ぶメカニズムを解明 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 平成17年1月24日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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独立行政法人科学技術振興機構(理事長:沖村憲樹)と独立行政法人理化学研究所(理事長:野依良治)は、細胞内でタンパク質合成を行う小胞体からタンパク質が運ばれる過程を人工的に再現し、タンパク質が正確に運ばれる分子メカニズムを解明した。細胞内には、ゴルジ体、リソソームなどの小器官が存在し、それぞれが役割を分担している。小胞体は各小器官の部品となるタンパク質や、細胞の外に分泌されるタンパク質を合成する小器官であり、つくられたタンパク質は、小さな膜の袋(輸送小胞)に取り込まれて運ばれる。このときSar1と呼ばれるタンパク質が、GTP(グアノシン三リン酸)とよばれるエネルギーを消費しながら輸送小胞の形成を制御していることは知られていたものの、この分子メカニズムは解明されていなかった。今回、酵母細胞から抽出したタンパク質輸送に必要な成分とGTPを、人工的に再現した小胞体に加えることにより、輸送小胞にタンパク質が取り込まれる過程を試験管内で人工的に再現する方法を開発して解析を行った。その結果、輸送小胞にタンパク質が取り込まれる際に、Sar1はGTPのエネルギーを使って、異常なタンパク質を輸送小胞から排除する「監視役」を担っていることが解った。小胞体からのタンパク質輸送メカニズムは、酵母からヒトに至るまでほぼ同じと考えられていることから、今回の成果は、小胞体からのタンパク質輸送の障害が原因とされている疾患の発症メカニズムや治療法の確立に大きく貢献できると考えられる。また、この研究で開発した、輸送小胞を人工的に作らせる技術を応用することによって、細胞内の特定の場所に薬物を送達することが可能になると考えられる。 本成果は、戦略的創造研究推進事業個人型研究(さきがけタイプ)「生体分子の形と機能」領域「タンパク質選別輸送装置の人工膜小胞への再構成」の研究者・佐藤健(理化学研究所・中央研究所中野生体膜研究室研究員)と、理化学研究所・中央研究所中野生体膜研究室主任研究員(兼務:東京大学大学院理学系研究科教授)の中野明彦の共同研究によるもので、米科学誌「ネイチャー・ストラクチュラル&モレキュラー・バイオロジー」(1月23日付)電子版に掲載される。
<補足説明>
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