ヒトゲノム上の多型情報を臨床応用していくために不可欠なハプロタイプ地図の作成を日・米・英・中・加の協力により取り組むことが平成14年10月に開催された「国際ハップマッププロジェクト戦略会合」において合意されました。
我が国からは、理化学研究所遺伝子多型センターの中村祐輔グループディレクター(東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長)が研究代表者として本プロジェクトに参加しています。
本プロジェクトでは、アジア人(日本人を含む)、欧米人、アフリカ人のそれぞれの人種について、各国より血液サンプルを収集するとともに、3年間かけてハプロタイプ地図の作成を実施することを目標とします。 |
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| (協力の背景) |
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ヒトの場合、各人がもっているゲノム(DNA)は、それぞれ0.1%ずつ異なっており、これらの一部が各個人の遺伝的特性を決定している。中でも、DNA上の一箇所(塩基)の違いである一塩基多型(SNPs)は、ヒトゲノム上最も数が多く、また、最も単純であることから、薬剤に対する効果・副作用や生活習慣病などの多くの疾患との関連性を解析するための有用な道具と考えられている。SNPを利用した研究は、オーダーメイド医療実現のための有効な方策である。 |
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| 2. |
我が国のSNPs解析能力は、世界最高水準(速さ・正確さ)であり、世界有数のSNPs解析データベースを保有している(現在約20万箇所のSNPsを遺伝子領域で特定、すでに約17万SNPのアレル頻度情報を保持)。他方、ヒトが有するSNPs総数は、数百万とも推定され、これら全てを対象として解析を進めることは、オーダーメイド医療実現のために効率的ではない。 |
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| 3. |
SNPsについては、ゲノム上で近傍くに位置するものは一つのブロック(ハプロタイプ)で受け継がれていくことが明らかにされている。このため、個々のSNPを解析するのではなく、ブロック単位で遺伝子型を解析していくことにより全体の遺伝子型を効率的に把握することが可能となっている。 |
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| 4. |
ハプロタイプ解析には、多くの時間と高い解析能力が必要であり、これらのために能力を有する機関が協力して取り組むことが重要である。 |
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| (協力の概要) |
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| 1. |
参加国 |
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日本、米国、英国、カナダ、中国 |
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概要 |
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2004年末までに、ヒト染色体の90%以上をカバーするハプロタイプ地図を作成。 |
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世界規模での血液サンプルを収集。(アジア人、アフリカ人及び欧米人を対象) |
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各解析機関は、染色体毎に分担し、ハプロタイプを解析。 |
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解析結果については、その質について検査を行なった後、適宜DCCに送付される。 |
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ハプロタイプ地図自体については、公開データとし、これらに関する特許は取得しない。但し、それらを用いて行なった研究の成果については、それぞれ当該研究を実施した機関が特許を自由に取得することができる。 |
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| (協力の開始) |
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平成14年10月27日〜29日に、米国において、各国の研究代表者、関係政府機関等が一堂に会し、協力開始のための会議を開催し、具体的な事項について合意した。 |
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| (我が国の体制について) |
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実施機関 |
理化学研究所遺伝子多型研究センター |
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研究代表者 |
中村祐輔グループディレクター |
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解析分担 |
別添2参照 |
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