プレスリリース 国立相模原病院
独立行政法人 理化学研究所
国立相模原病院臨床研究センターと
独立行政法人理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの
研究協力協定の締結について
平成16年3月8日
 国立相模原病院臨床研究センター(越智 隆弘病院長、秋山 一男センター長)と、独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)免疫・アレルギー科学総合研究センター(谷口 克センター長)は、「花粉症、リウマチをはじめとする免疫・アレルギー疾患克服」に関する基礎研究と臨床研究の連携強化及び研究成果の応用に関する協力を行い、互いに相補的な活動を展開し、最新の免疫・アレルギー研究の成果を基にした予防、診断、治療の発展を図るため、平成16年3月9日に研究協力協定を締結します。研究協力期間は5年とし、平成16年4月1日から研究協力を開始する予定です。


【研究協力の趣旨】
 厚生労働省より政策医療の免疫異常(リウマチ、アレルギー疾患)分野における高度専門医療施設に指定されている国立相模原病院の臨床研究センターと、我が国の免疫・アレルギー研究の中心的な研究機関である独立行政法人理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターは、基礎研究と臨床研究の連携強化及び研究成果の応用に関する研究協力を行い、免疫・アレルギー疾患克服に向けた研究活動を展開します。


【研究協力の概要】
1) 独立行政法人理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターは、疾患遺伝子の探索、ワクチン等の開発を行い、モデル動物を用いた有効性および安全性の検討を行うとともに有効性のメカニズム解明を目指します。
2) 国立相模原病院臨床研究センターは、理化学研究所で得られた基礎的基盤的成果を基に臨床試験第1相試験、第2相試験を行い、臨床的検討を行います。
3) 研究期間は5年間とし、両者が合意した場合は契約を延長することとします。


【両機関の特徴】
I.  国立相模原病院は、国の行うべき政策医療として、厚生労働省より免疫異常(リウマチ・アレルギー)の高度専門医療施設に位置づけられています。
 免疫異常の分野で全国の国立病院・国立療養所の政策医療ネットワーク(19病院で構成)の中心として診療、臨床研究、教育研修、情報発信の提供に努めています。
 小児・成人喘息について我が国で最も多くの患者さんを診療している代表的な施設である国立相模原病院の特徴を生かし、過去20年以上にわたりアレルギー疾患に関する基礎から臨床にわたる幅広い研究を行ってきました。同一の施設でアレルギー疾患を多角的に診療・研究することで、大学等の他施設では研究レベルにとどまっている新規の諸検査等を日常診療レベルで実施できるという特色があります。
 アレルギー疾患の原因物質である環境中アレルゲンのモニタリング法の開発、患者の日常環境下におけるアレルゲンの測定、抽出等を実施しています。
 また、日常診療における患者さんの治療効果や予後を、種々の臨床指標により検証するとともに、ホストの反応としてのIgE抗体産生、Th2サイトカイン産生、メディエーター産生、好酸球活性化能等について、多角的に検証しています。
 なお、これらの技術については、ネットワーク施設のみならず全国の施設からの依頼に応じた検査等に活用しています。
 さらに、過去30年以上にわたる空中花粉、空中飛散真菌相の測定結果や2万例を超える皮膚反応、気道過敏性試験データを有しており、我が国のアレルギー診療に対して信頼できるエビデンスを提供しています。
 リウマチ疾患診療においても、診療支援システムを活用したネットワーク施設の患者データベースの構築により、多数例を対象とした各種治療効果の検証等が可能となり、我が国のリウマチ診療に対して信頼できるエビデンスを提供しています。

II.  独立行政法人理化学研究所免疫・アレルギー総合研究センターは、花粉症・リウマチ等の免疫・アレルギー疾患、臓器移植などの原因究明と治療法の開発など、医学応用に資する基礎研究を目的とし、平成13年度に設立されました。
 この度、免疫・アレルギー疾克服の具体化を図るため、臨床研究機関との研究協力協定を初めて締結することになりました。

これまでの2年間で、アレルギー発症制御の新たな分子・細胞性機構の解明、消化管免疫系が腸内細菌バランスを制御する機構の解明、アレルギーや細菌感染を制御する自然免疫受容体分子の発見、自己免疫疾患や臓器移植などを制御するリンパ球とそのマスター遺伝子の発見等、免疫の基本原理に関する新知見や、アレルギー・自己免疫制御・細胞移植等の分野で新たな治療法開発に道を拓く成果を創出しています。なお、重点課題は以下の三つです。
1. アレルギー疾患制御
アレルギー疾患発症の解明と根本的な治療法・予防法の開発を目指します。
2. 自己免疫疾患制御
免疫系が自分の組織を攻撃する自己免疫疾患の発症メカニズムを解明し、その制御を目指します。
3. 免疫細胞移植や臓器移植の制御
細胞移植における免疫系の拒絶反応の制御を目指し、免疫細胞療法を開発します。これによって、がん、自己免疫疾患、アレルギーの治療、再生医療に新展開が期待されます。


(問い合わせ先)

国立相模原病院臨床研究センター
 先端技術開発研究部 診断治療薬開発研究室長安枝  浩
 リウマチ性疾患研究部長當間 重人
Tel: 042-742-9721
Fax: 042-742-7990
※平成16年4月1日以降は独立行政法人国立病院機構相模原病院となります。


独立行政法人理化学研究所 横浜研究所
 免疫・アレルギー科学総合研究センター
  アレルギー制御研究チームリーダー阪口 雅弘
  アレルギー戦略研究ユニットリーダー石井 保之
Tel: 045-503-7016
Fax: 045-503-7015
※平成16年4月に行う組織改編後の名称

(連絡先)

独立行政法人理化学研究所 広報室
Tel: 048-467-9272
Fax: 048-462-4715
Mail: koho@riken.jp


国立相模原病院とRCAIとの共同研究協力の調印式(3月9日)

写真左から
国立相模原病院臨床研究センター 秋山センター長
国立相模原病院越智院長
免疫・アレルギー総合研究センター谷口センター長
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