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理化学研究所(小林俊一理事長)は、金ナノ粒子を用いた簡単かつ迅速な遺伝子診断法を開発しました。理研中央研究所バイオ工学研究室(前田瑞夫主任研究員、細川和生先任研究員、佐藤香枝基礎科学特別研究員)らによる研究成果です。
遺伝子の個人差を簡単かつ迅速に診断する技術が求められています。本研究では、直径15
nm
の金ナノ粒子を用いた、新しい原理の診断法を開発しました。金ナノ粒子の表面に、配列の分かったDNAを固定化します。その水溶液は赤色です。そこに検体DNAを加えます。たとえば検体DNAが正常体の場合、金ナノ粒子は急速に凝集し、溶液は青色に変化します。それに対して検体DNAが末端に一塩基変異を持つ場合、金ナノ粒子は凝集せず、溶液は赤色のままです。本研究のように、特別な機器を必要とせず、室温で迅速かつ明瞭に一塩基の違いを判定できる方法は、これまでありませんでした。
今後は、実際の細胞からDNAを抽出し、プライマー伸長反応などを使って調製した検体に、本法の応用が期待されます。
本研究成果は、米国化学会誌『Journal of the
American Chemical
Society』のウェブサイト(http://pubs.acs.org/journals/jacsat/index.html,
6月13日号)に速報論文として発表されます。
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