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理化学研究所(小林俊一理事長)は、東京大学理学系研究科(附属原子核科学研究センター・物理学教室)と共同で、世界で初めて新しい中性子過剰な同位元素、34Ne(陽子数10、中性子数24)、37Na(陽子数11、中性子数26)、43Si(陽子数14、中性子数29)を発見しました。同時に33Ne、36Na、39Mgは、原子核として存在し得ないことも見出しました。理研加速器基盤研究部(矢野安重基盤研究部長)を中心とする研究グループ*による成果です。
理研では、2005年度に稼働を予定しているRIビームファクトリー(RIBF)の性能を最大限引き出すため、現有の加速器施設の整備を行いました。今回、研究グループは、増強されたイオン源、直線加速器系などを用いることで、大強度48Caビームの発生に成功し、新しい同位元素の発見につながりました。これら拡充された加速施設は今後、RIBFの入射系施設(前段加速器系)として活用されます。
同位元素の存在限界の確認は、“原子核はそもそも何種類あるのか?”、“どうして原子核の安定性が得られるのか?”という物理学における究極の問題の一つにチャレンジするものです。RIBFの本格稼働により、さらに重い元素において、新しい同位元素が多く見つかることが予想されます。その結果、“万物を構成する元素がどのような過程を経て、誕生したのか”の問いに対して、一つの答えが得られるものと期待されます。
本研究成果は、物理学分野で著名な欧州の学術雑誌『Physics
Letters B』(8月22日号)に掲載されます。
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櫻井博儀(理研重イオン核物理研究室、東京大学理学系研究科:実験責任者)、野谷将広(東京大学理学系研究科附属原子核科学研究センター〔CNS〕)、久保敏幸(理研加速器基盤研究部)、吉田敦(理研RIビーム科学研究室)、熊谷秀和(同)、矢野安重(理研加速器基盤研究部)、谷畑勇夫(理研RIビーム科学研究室)、本林透(理研重イオン核物理研究室)、石原正泰(理研加速器基盤研究部)、酒井英行(東大CNS)、加瀬昌之(理研加速器基盤研究部)、木寺正憲(同)
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