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理化学研究所(小林俊一理事長)は、福岡大学医学部と共同で新規てんかん原因遺伝子を同定しました。理研脳科学総合研究センター(伊藤正男所長)神経遺伝研究チームの山川和弘チームリーダー、菅原隆研究員、福岡大学医学部小児科学教室の広瀬伸一助教授らの研究グループによる研究成果です。本研究は、「てんかん遺伝子共同研究グループ※1(代表:兼子直・弘前大学教授)」の活動の一環として行われました。
本研究では、熱性痙攣(けいれん)から非熱性のてんかん発作に進展する特定の型の“てんかん”を有する患者において、神経膜タンパク質である“ナトリウムチャネル※2・αサブユニット2型”の突然変異を同定し、さらにこの変異タンパクが先天性パラミオトニア※3、QT延長症候群※4などでみられるナトリウムチャネルの機能異常に類似の変化を引き起こすことを見いだしました。この変化がナトリウムイオンの流入量の増加を招き、神経の過剰興奮、ひいてはてんかん発作につながっているものと考えられます。これらの知見は、てんかん発症の分子機構の理解、さらにはオーダーメード治療など、より良い診断・治療法の開発に寄与するものです。
本研究成果は、米国の科学アカデミー紀要「Proceedings
of the National Academy of Sciences USA:
PNAS(5月22日号)」で発表されます。
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