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原酒
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創薬を見据えてタンパク質の構造を解く
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ウシ・ロドプシンの結晶構造解析
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米国の科学雑誌『Science』2000年8月4日号に、「Gタンパク質共役受容体ロドプシンの立体構造を決定」という論文が掲載された。宮野雅司主任研究員が率いる構造生物物理研究室と米国ワシントン大学との共同研究による成果だ。この論文は、国内外の論文に多数引用され、その数は間もなく2000本に達する勢いだ。それほど注目される理由とは?「薬の重要なターゲットだからですよ」と宮野主任研究員は即答した。「現在使われている薬の半分以上がGタンパク質共役受容体(G-protein coupled receptor:GPCR)に結合し、その機能を抑えたり強めたりして調整することで働いています。だから、製薬企業は、いち早くその立体構造を知りたいのです」 GPCRは、細胞膜に埋め込まれている。細胞の外に出ているポケットのような部分(活性部位)にリガンドと呼ばれる分子などが結合することで、細胞の外の情報を細胞の中に伝える機能を持つ。GPCRは約1000もの種類が知られ、それに対応するリガンドはバラエティに富んでいる。リガンドとして最も多いのはにおい分子で、ほかにタンパク質や脂質、糖はもちろん、ホルモン、ウイルスまで受け入れるのだ。ロドプシンは網膜の視細胞にあり、そのリガンドは光、つまり光子だ。多種多様なGPCRは生物学的にも医学的にも注目され、情報伝達機構の解明を目指して1980年代から盛んに研究されてきた。 そして2000年、世界で初めて哺乳類のGPCRの立体構造を宮野主任研究員らのグループが決定した(図1)。「情報を伝達する仕組みは、どのGPCRも共通だと考えられます。ということは、共通の構造があるはずです。ロドプシンの立体構造の決定は、GPCRをターゲットとした薬の開発に少なからず影響を与えたことでしょう。実際、製薬企業の研究者から直接、“とても役立ちました”と何度も言われました」 タンパク質は、遺伝子の情報がアミノ酸に翻訳され、アミノ酸が連なったひもとなり、それが折り畳まれたものである。タンパク質は、三次元構造を取ることで、初めて機能を持つ。「“機能と構造は一体である”というのが、私たちのドグマ(基本原理)です。そして、タンパク質の構造をベースに生物を理解することを目指しています」と語る宮野主任研究員には、研究を進める上でのこだわりが二つある。 「一つは、“原子レベルでタンパク質の構造を見る”ということです。原子レベルで構造を明らかにすることによって初めて、その機能を探るばかりでなく操作することができるようになります」 タンパク質の構造を原子レベルで見るには、NMR(核磁気共鳴装置)や電子顕微鏡を使う方法があるが、宮野主任研究員が用いているのはX線である。「X線でタンパク質の立体構造を解析するには結晶が必要で、かつては1種類のタンパク質の結晶をつくるのに数年かかるなど、結晶化が最大のネックになっていました。でも、最近では努力の積み重ねによって、特別なタンパク質を除いてずいぶんシステマティックに効率よく結晶化ができるようになりました」 タンパク質は、ほかのタンパク質や脂質などさまざまな分子と結合することで機能を発揮する。ということは、目的のタンパク質の構造を原子レベルで知り、それと結合する分子を人工的に設計できれば、そのタンパク質の機能を抑えたり強めたり、操作することができる。「分子設計は、薬につながります。“研究の出口として創薬を見据える”ということが、私たちのもう一つのこだわりです」 |
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膜タンパク質は難しい
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GPCRの研究は、その後どう進んでいるのだろうか。
「哺乳類のGPCRの中で立体構造が分かっているのは、いまだに、私たちが2000年にSPring-8を使って明らかにしたウシのロドプシンだけです。ウシ・ロドプシンについては、その後いくつかのグループが構造解析に成功していますが、私たちと同じ光を受け取る前の不活性型です。解像度が高くなったこと以外、何も変わりません。私たちも取り組んでいるのですが、非常に難しい課題ですね」 GPCRの中で、これまでロドプシンのみが構造決定されているのには理由がある。結晶をつくるには大量のタンパク質が必要で、大腸菌などにつくらせることが多い。しかし、GPCRのように細胞膜に埋め込まれた膜タンパク質では、その方法はなかなかうまくいかない。そこで、網膜に凝縮して存在しているロドプシン、しかも食肉工場などから大量に入手できるウシに目を付けたのだ。しかし、ロドプシン以外で、天然から安定に大量のタンパク質を取ることができるGPCRはない。さらに、膜タンパク質の結晶化は困難を極める。ウシ・ロドプシンは、米国ワシントン大学の岡田哲二さん(現・産業技術総合研究所生物情報解析研究センター主任研究員、元・理研基礎科学特別研究員)が結晶をつくり上げるのに、5年以上もかかったほどだ。 「違う生物、違うGPCRの立体構造が分かれば、共通しているところ、違うところが分かる。情報伝達機構の分子機構解明に向けて、大きく一歩を踏み出せます。膜タンパク質の結晶化のために、酵母や昆虫細胞を使った合成にも取り組んでいます」 膜タンパク質の結晶化はなぜ難しいのか。「膜に埋まっているから。それに尽きます」と宮野主任研究員は言う。「細胞膜は脂質でできています。タンパク質を細胞膜から取り出すためには、油っぽい脂質を水に溶かす界面活性剤が必要です。結晶化では、沈殿剤やpH(ペーハー)(水素イオン濃度)などの条件をタンパク質ごとに見つけなければならない。膜タンパク質では、さらに界面活性剤が加わるので、条件探しはいっそう難しくなります。膜タンパク質の結晶化は、いまだに数年かかるのが当たり前。それでも、構造解析に使える質の高い結晶ができないことも多いのです」 課題も多いが、一方で期待も大きく、GPCRの構造解析は、世界的にも激しい競争が繰り広げられている。ヨーロッパでは、MePNet(メップネット)(Membrane Proteins Network)というプロジェクトが進行中だ。そうした中で、宮野主任研究員の勝算は? 「ここ2〜3年が勝負だと思っています。大きなブレークスルーよりも、小さいことの積み重ねが必要。日本の特徴である器用さとチームワークの良さ、そして物を見るには世界最高の装置であるSPring-8を活かして、再びここからGPCRの立体構造を決定できると信じています」 |
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もう一つのターゲット、脂質
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研究室のもう一つのターゲットが、脂質だ。「脂質は、タンパク質とともに生体の大きな構成要素で、細胞の内と外を分ける膜の主要成分でもあります。そして、脂質そのものが“メディエータ”であることから、私たちは注目しているのです」と、宮野主任研究員は脂質をターゲットとする理由を語る。
メディエータとは、生体内で生産され、タンパク質に結合することで信号を伝え、生体の機能を調節する物質である。「脂質メディエータが面白いのは、酵素によって切断されたり、糖やリン酸が付いたりして一つの脂質がさまざまに変化し、それぞれが違う機能を果たすからです。GPCRを介して働く脂質メディエータもあります。脂質とタンパク質の相互作用を明らかにすることで生体のさまざまな機能を制御できるかもしれないと考え、研究を進めています」 脂質に関する最新の成果の一つを紹介しよう。宮野構造生物物理研究室では徳島文理大学と共同で、スフィンゴミエリナーゼというタンパク質の立体構造を明らかにし、その反応機構を解明した。スフィンゴミエリナーゼは、スフィンゴミエリンという脂質を切るはさみの役目をする酵素である。 吾郷日出夫(あごうひでお)先任研究員が、今回の研究背景を説明する。「タンパク質には、金属イオンが結合し、その種類や数によって機能が調整されるものがあります。スフィンゴミエリナーゼにも酵素活性を大きく高める金属イオンと、あまり高めない金属イオンがあることは、生化学的な実験から1970年代には分かっていました。しかし、その仕組みは謎のままだったのです」 スフィンゴミエリナーゼは、スフィンゴミエリンを切断し、セラミドとフォスフォコリンという脂質をつくり出す。「まず、セラミドとフォスフォコリンは、まさにメディエータとして働くというのが、面白い。しかも、スフィンゴミエリンは、細胞膜上に集まってラフトという構造をつくり、そこにGPCRが浮かんでいると考えられています。今、とても注目されている脂質です。スフィンゴミエリナーゼの立体構造を原子レベルで明らかにして反応機構を解明すれば、脂質、細胞膜、さらにはGPCRもつなぐ面白い展開が期待できるのではないかと考え、研究を始めたのです」と吾郷先任研究員は語る。 そして、明らかになった結果が図2である。「2個のアミノ酸(グルタミン酸とヒスチジン)のそれぞれに金属イオンが1個ずつ結合し、真ん中に水分子を挟むと、酵素活性が大きく高まります(図2左)。カルシウムイオンが結合した場合は、酵素活性はあまり高くなりません(図2右)。酵素活性を高めるには、1個の水分子を挟んだ2個の金属イオンが結合することが必須だったのです。カルシウムイオンは大きいので、グルタミン酸に1個結合してしまうと、ヒスチジンにもう1個結合することができない。構造を見れば“なるほど”と納得できる、とてもシンプルな機構です。これは、原子レベルで構造を見たからこそ分かったことです」 今回はセレウス菌由来のスフィンゴミエリナーゼを用いたが、ヒトにも同様の酵素がある。「ヒトのスフィンゴミエリナーゼの働きが、神経細胞のアポトーシスや喫煙による肺気腫と関連していることが分かってきています。また、スフィンゴミエリンが切断されてつくられるセラミドは、皮膚の保湿ともかかわっています。今回の成果は、先々いろいろな薬に役に立つと考えています」 宮野主任研究員に今後の研究の展開を聞いた。「できることをやっていく一方で、SPring-8という装置をさらに活用し、難しくてもやらなければならないことにチャレンジしていく。まずは、新しいGPCRの立体構造をできるだけ早く決めるための努力を続けています」。そして最後にこう語った。「今は、予想もしなかったことが次々に分かってくる、とっても面白い時代。でも、“面白いんだ”という感慨を持つ暇がない。それが、今の生命科学の悲劇だと思います。タンパク質って本当に面白いんですよ」■
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量子を飼いならす
夢の量子コンピュータの実現に挑む
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磁束量子を“飼いならす”
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ある温度以下で電気抵抗がゼロになる超伝導体は、強力な磁石や高感度の磁気センサーとして、リニアモーターカーや医療用のMRI(磁気共鳴画像診断装置)など、さまざまな装置に利用されている。さらに、エネルギー問題解決のため、エネルギーロスのない送電線や電力貯蔵装置への応用も期待されている。
ただし超伝導体には、“磁場に弱い”という問題がある。超伝導体は磁場を嫌い、磁場を排除して内部に入り込まないようにする性質がある。しかし、超伝導体のニオブ(Nb)や高温超伝導体に強い磁場がかかると、磁力線が束ねられて極細の糸のような形で超伝導体を貫く領域がたくさんできる。この領域を「磁束量子」と呼ぶ(図1)。このとき物質全体としては超伝導状態だが、磁束量子の領域は常伝導状態で電気抵抗がある。この磁束量子は粒子のように超伝導体の中を不規則に動き回る。磁束量子が動くとノイズとなり、高感度磁気センサーとしての精度を低下させる原因となる。さらに大きな電流を流すと磁束量子の動きが激しくなり、熱が発生して物質全体が超伝導状態ではなくなってしまう。 大きな電流を流したり、高感度磁気センサーとしての精度を向上させるには、磁束量子の動きを止める必要がある。従来、超伝導体のきれいな結晶中にわざと不純物を入れて欠陥をつくり、磁束量子を「ピン止め」することが経験的に行われてきた。しかし、磁束量子を直接見たり、動き回る様子を観測することができないため、磁束量子をうまく制御することができなかった。 「ホログラフィー電子顕微境」を開発し、磁束量子が動き回る様子を直接見ることに世界で初めて成功したのが、外村(とのむら) 彰 博士率いる(株)日立製作所のグループである。2001年10月、外村博士は理研に単量子操作研究グループを立ち上げ、グループディレクターに就任した。その際、外村グループディレクターが米国に赴き、“三顧の礼を尽くして”招いたのが、Franco Nori(フランコ ノリ)チームリーダーである(『理研ニュース』2006年7月号および本号「原酒」参照)。 「外村先生には“あなたは各チームをつなげるノリの役目をしてください”と言われています」とNoriチームリーダーは笑う。「私たちデジタル・マテリアル研究チームは、実験系チームに理論的なアイデアを提案したり、実験データを解析するなどのサポートをしています」 Noriチームリーダーは、磁束量子を“飼いならし”、意のままに操る研究分野のパイオニアの一人である。磁束量子を操る方法の一つは、超伝導体に不純物で規則的な構造をつくることだ。例えば、超伝導体のニオブの中に、不純物としてニッケル(Ni)の三角形構造を並べる(表紙下段)。外部の磁場を強くしていくと、一つの三角形構造の中に三つの磁束量子(赤)が捕らえられる。一方、三角形構造の外側の磁束量子(青)は自由に動くことができる。ここに交流電流を流すと、自由に動ける磁束量子は一定の領域の中で、電流の向きが変わるたびに行ったり来たりする。一方、三角形構造に捕まっている磁束量子は、隣の三角形構造へ一方向(赤い矢印)に飛び移るようになる。不純物の構造をつくることで、磁束量子が動く方向をコントロールできるのだ。 このような、ある一方向の運動のみを許す仕組みを「ラチェット(爪(つめ)車)構造」という(図2)。2005年、ラチェット構造の中で磁束量子が一方向に動く様子を、外村グループディレクターらがホログラフィー電子顕微鏡で詳細に観察することに成功した。ラチェット構造は磁束量子だけでなく、さまざまな微粒子の制御に応用できる可能性がある。「ラチェット構造により、微粒子が上下左右無秩序に動くブラウン運動のエネルギーを利用した微小モーターができるかもしれません」とNoriチームリーダーは語る。 |
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電流で磁束量子を操る
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磁束量子を操るもう一つの方法は、交流電流のかけ方を工夫することである。「テーブルクロスの上の皿をイメージしてください」とNoriチームリーダーは説明する。「テーブルクロスをゆっくり引くと皿も一緒に動きますが、緩急をつけて引くと、皿を奥に移動させたり、手前に引き寄せたりすることができます。それと同じように、交流電流のかけ方を工夫すると、磁束量子を意のままに操ることができます」
交流電流のかけ方で磁束量子を操るというNoriチームリーダーらのアイデアは、世界で初めてのものである。超伝導体に特別な構造物をつくり込む必要がないため、実用化において極めて有利だ。交流電流のかけ方によって磁束量子を一方向に動かしたり、1ヶ所に集めたりすることができる。磁束量子をピン止めして、大きな電流を流したり、磁気センサーの感度を飛躍的に向上させるだけでなく、今まで“邪魔者”だった磁束量子を操り、新しい機能を生み出し、スイッチなどの素子をつくれる可能性が開けてきた。
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量子コンピュータ、超高速計算の仕組み
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磁束量子は、電子や光子のような物質やエネルギーの最小単位である「量子」の一種だ。Noriチームリーダーたちが目指す、量子を操(あやつ)り新しい機能を生み出す研究の究極のゴールの一つが、量子コンピュータである。量子コンピュータは現在のスーパーコンピュータが数千年かかっても解けない問題を、わずか数十秒で解くことができると期待されている。
現在のコンピュータは、“0”と“1”を表すビットを論理ゲートで操作して計算を行う。例えば、二つのビットに“0”と“1”を入力し、論理ゲートで操作して“0”と“0”という答えを出力する。 量子コンピュータも、ビットを論理ゲートで操作して計算するという仕組みは同じだ。ただし、量子はさまざまな状態を共存できるという、量子の本質的な現象を利用して、膨大な量の計算を同時に処理する。まず、“0”と“1”の状態を共存させた「量子ビット」をつくる。従来のコンピュータの一つのビットに一度に入力できるのは“0”か“1”のどちらかだが、量子ビットは、“0”と“1”の状態を同時に表現できる。さらに、二つの量子ビットを論理ゲートで相互作用させると、“00”“01”“10”“11”という順列組み合わせで可能な4通りの状態が同時にでき、並列処理できる。従来のコンピュータでは4回の入力・計算が必要なところが、一度で済むわけだ。このように複数の量子ビットを相互作用させることを、「量子絡(から)み合わせ」と呼ぶ。20個の量子ビットの量子絡み合わせを行えば、2の20乗で約100万通り、N 個のビットでは2のN 乗通りの状態が同時に表現でき、並列処理できる。 2001年、米国の研究者たちが液体中の分子を利用した7個の量子ビットにより、15を3と5に素因数分解する実験に成功した。実際に量子コンピュータの仕組みで計算が行えることが実証されたのだ。ただし、量子コンピュータで実用的な計算問題を解くには、数百個以上の量子ビットを集積する必要がある。液体中の分子や原子を利用した量子ビットでは、集積のためのよいアイデアが現在のところない。 |
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超伝導体で量子コンピュータをつくる
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1999年、蔡 兆申(ツァイ ヅァオシェン)博士率いる日本電気(株)のグループが、超伝導体の固体素子(ジョセフソン素子)で量子ビットをつくることに世界で初めて成功した。固体素子は、量子ビットの集積や回路の設計がしやすいため、実用化により有利だと考えられている。蔡博士は単量子操作研究グループ 巨視的量子コヒーレンス研究チームのチームリーダーに就任。2002年に二つの量子ビットの量子絡み合いを起こす論理ゲートの作製に成功した。デジタル・マテリアル研究チームは、その実験データを解析して実際に量子絡み合いが起きていることを確認した。
量子コンピュータの実用化には、量子ビットをたくさん集積し、特定のビットの量子絡み合いを起こして計算する必要がある。2002年に蔡チームリーダーらがつくった論理ゲートは、二つの量子ビットを直接つなげて量子絡み合いを起こす。ただし、これでは隣り合う量子ビット同士しか量子絡み合いが起きない。Noriチームリーダーらは、複数の量子ビットを共通のコイル構造(インダクタンス)などでつなぐことで、計算処理の対象となる特定の量子ビットを、効率よく選択的に相互作用させる回路のデザインを提案した(図3)。このデザインならば、実用化に必要な数百個の量子ビットを集積し、特定のビット同士の量子絡み合いを起こすことが理論上可能だ。現在、世界中でさまざまな方法による量子コンピュータの研究が行われているが、量子絡み合いの実現は難しく、そのための回路のアイデアは限られている。主要なアイデアのいくつかは、デジタル・マテリアル研究チームから提案されたものだ。 今後の課題をNoriチームリーダーは次のように語る。「特定の量子ビットの量子絡み合いを素早く、しかもほかの量子ビットに影響しないように起こす必要があります。それが難しいのです。量子絡み合いが実際に起きているのかどうかを確かめたり、答えを導き出し読み取ることも大きな課題です。固体素子には製造上の誤差が必ずありますが、それを考慮し、きちんと計算させるための計算手順(アルゴリズム)の開発も必要です」 Noriチームリーダーらは、これらの極めて難しい課題を克服するための新しいアイデアを次々に発表している。斬新なアイデアはどのようにして生み出されるのか。「理論家は部屋にこもって研究するというスタイルが多いのですが、さまざまな分野の専門家がいる私たちのチームは、実験系チームと活発に議論しながら研究を進めています。ビジターも世界中からひっきりなしに来ています。ダイナミックな交流が、私たちのチームの強みです」 最後に、Noriチームリーダーに量子コンピュータ実用化の見通しを聞いた。「量子コンピュータの研究は始まったばかりで、まだ実用化の具体的な時期をいえる段階ではありません。量子コンピュータを実用化するには、私たちが今、研究対象としているジョセフソン素子がいいのか、別のものがいいのかも分かりません。まだ、すべてに可能性が開かれています。だからこそ今、量子コンピュータは私たち科学者にとって最もエキサイティングな研究テーマなのです」■ 取材協力:デジタル・マテリアル研究チーム 丸山耕司客員研究員 ![]()
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体質を科学する遺伝子多型研究
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遺伝子多型研究センターが目指すもの
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まず、遺伝子多型研究センター(SRC)は、いったい何をしているかをお話ししたいと思います。とはいっても、「多型」という言葉自体が一般にはまだ浸透していません。これは「たけい」と読み、個人個人の遺伝情報の違いのことです。例えば、お酒に強い体質、弱い体質の人がいます。また、母も祖母も、そして母の兄弟も糖尿病といった場合、“うちは糖尿病の家系だ”と言うことがあるでしょう。今まで体質や家系と言っていたものを、“ゲノムを読み解きながら遺伝子多型によって科学しよう”というのが私たちの研究です。ゲノムは生命の設計図であり、24種類の染色体として見ることができます。染色体は1本のDNAが折り畳まれたもので、DNAにはA(アデニン)、T(チミン)、C(シトシン)、G(グアニン)という4種類の塩基が並んでいます。ヒトゲノムは30億個の塩基からなり、全塩基配列がすでに明らかにされています。 私たちは両親からDNAを受け継ぎます。従って、父由来と母由来のDNAが必ずペアで存在します。DNAをほかの人と比較すると、30億個からなる塩基配列のうち99.9%はまったく同じです。ところが、残りの0.1%は個人個人で違っている(図1)。これが多型です。塩基が1個だけ入れ替わっているものをSNP(スニップ)(Single Nucleotide Polymorphism:一塩基多型)といいます。 DNAには約2万2000種類の遺伝子が存在し、“どういうタンパク質を、いつ、どこで、どれだけつくるのか”という情報が含まれています。塩基配列に違いがあると、遺伝子の働きに違いが生じ、タンパク質の性質や量が変化し、容姿や体型、体質の違いとして現れます。塩基配列の違いが、病気にかかりやすいかどうかや、薬の効き方や副作用に関係することもあります。がん細胞の性質に違いが生じたり、抗がん剤の効果にも影響します。 SRCが目指しているのは、一人一人に最も適したオーダーメイド的な医療であり予防です。個人ごとの塩基配列の違いと病気にかかりやすいかどうかや、あるいは薬の効き方や副作用を結び付けることによって、病気の原因を解明して新しい治療薬や予防薬を開発する、また薬の副作用を防ぐための手立てに活かそうとしているのです。 |
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ゲノム情報に基づいた医療へ
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SRCのいろいろな研究の中から、今回は分かりやすいポイントをいくつか紹介します。
まず、理想的な薬とはどういうものでしょうか。同じタイプの病気と診断された患者さん全員に同じ量を使って、全員に有効で誰にも副作用が出ない、そういう薬があれば一番いいのですが、現実にはそういう薬はありません。例えば、喘息(ぜんそく)と診断されてある薬を使った場合、40〜75%の人で効果が低かったり、効果がなかったりしているのです。胃潰瘍(かいよう)や十二指腸潰瘍などの消化性潰瘍、うつ病、糖尿病などありふれた病気でも、2人に1人は最初に処方された薬の効果が期待できません。薬の種類を変えたり、量を増減して対応していますが、それでも効果がなく、それどころか副作用に苦しんでいる患者さんがいるのが実情です。 これは、同じ病名でも、塩基配列の個人差によって、病気の原因や薬の効果・副作用などの薬剤応答性がそれぞれ違うからです。私たちは、塩基配列の個人差と病気や薬剤応答性との関係を徹底的に解明して、ある遺伝子型を持つ患者さんにはこの薬、別の遺伝子型を持つ患者さんにはこの薬というように、より効果的に、より安全に薬を投与できるシステムをつくり上げたいと考えています。実は、私はこういうことを10年ほど前から言っていたのですが、世間はあまり耳を貸してくれませんでした。ところが最近、様相が大きく変わってきました。 そのきっかけとなったのが、2005年3月22日に米国のFDA(食品医薬品局)が出したガイドラインです。その中に「ファーマコゲノミクス(Pharmacogenomics)」という言葉が出てきます。「Pharmaco」は薬の作用、「genomics」はゲノム研究。つまり、薬の作用とゲノムの情報を組み合わせることによって、患者の薬剤応答性にかかわる要因を見つけ、その患者に最適な薬剤や治療を提供する研究分野のことです。FDAでは、“ファーマコゲノミクスをもっと広め、ゲノムの情報に基づいたより効率的な医療を行いなさい”と言っているのです。これは、まさに私たちがやろうとしてきたことです。 |
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ハップマップづくりで世界最大の貢献
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SRCは、世界トップクラスの速さ、そして高い精度を誇るSNPの解析システムを持っています。その技術を用いて「国際ハップマッププロジェクト」では、大きな役割を果たしました。日本・米国・英国・カナダ・中国の5ヶ国の14の研究センターが参加し、アフリカ人、欧州人、日本人を含むアジア人の3人種についてゲノム全域のSNPをデータベース化してハップマップを作成しようというプロジェクトで、2002年に始まりました。ゲノム上の近くにあるSNPはいくつかがセットになって遺伝し、そのまとまりをハプロタイプと呼びます。ハップマップとは、ハプロタイプの地図のことです。ハップマップがあれば、すべてのSNPを調べなくても、ハプロタイプごとの目印となるSNPを調べるだけで、効率的に個人個人の違いを知ることができるようになります。
日本は7本の染色体、DNA全体の24.3%の解析を分担しました(図2)。国別では32.4%を分担した米国に次いで2位ですが、一つの研究センターとしてはSRCが最も貢献しました。そして2005年10月、全ゲノムにわたるハップマップが完成しました。 アフリカ人では92万ヶ所、欧州人では87万ヶ所、アジア人では82万ヶ所のSNPの情報を得ました。SNPには、人種差があることが知られています。SNPのタイプを人種間で比較すると、欧州人とアフリカ人は差が顕著で、日本人と中国の漢民族は非常に似ているという結果も出ています。 従って、中国で漢民族の薬剤応答性にかかわる重要な遺伝子が見つかったら、その遺伝子は日本人の薬剤応答性にもかかわっている可能性が高いことになります。ハップマップの成果を利用することに制限はありませんが、それを利用した研究の成果は知的所有権につながります。海外で特許が獲得された遺伝情報を使って日本で薬をつくる場合、知的所有権の問題が出てきます。この観点から、アジア人の病気や薬剤応答性にかかわる遺伝子を、日本でいち早く発見していく必要があります。 私たちは、これまで約10万ヶ所のSNPを用いて解析を行ってきましたが、ハップマッププロジェクトによって、日本人の場合は25万ヶ所のSNPを調べればゲノムの98.5%をカバーできることが分かりました。解析にはたくさんの患者さんの協力が必要であること、信頼できる遺伝統計学的な分析が不可欠であるなど課題もありますが、病気にかかりやすいかどうかや薬剤応答性にかかわる遺伝子をほぼ確実にとらえることができる環境が整ったことになります。 SRCでは、これまでに心筋梗塞(こうそく)、関節リウマチ、糖尿病、変形性関節症、椎間板(ついかんばん)ヘルニアなどに関連する遺伝子を発見しています。関節リウマチについては、薬を開発するための分子の同定まで進んでいます。病気の根本的な原因解明が根本的な治療薬の開発につながることを、実際に示すことができたのです。私たちが世界の遺伝子多型研究をリードしていると自負しています。 ![]() |
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患者さん一人一人により優しい薬を
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最後は、薬の副作用に関係する話です。米国では、生死にかかわる重篤(じゅうとく)な薬の副作用の発生件数が年間200万件、副作用による死者が10万人、副作用を治療するための医療費が年間700億ドル(約8兆円)という報告があります。人口比で考えると、日本では3〜4兆円です。医療費の10%以上が薬によって起きた副作用の治療に使われていることになります。副作用を回避することが、医療費の増大を抑制するためにも重要になってきます。
私たちは、薬をより効果的に、より安全に、そしてより優しく使うための研究をしています。ここでは、その例を一つだけ紹介します。 ワーファリンは、心筋梗塞や脳梗塞の患者さんに対して血液が固まるのを防ぐために用いられている薬です。この薬の適量は人種によって差が大きく、米国人は1日に10〜15mg投与されますが、日本人は1〜10mgです。日本人でも人によって適量が違います。ワーファリンが効き過ぎると鼻血や皮膚の内出血、時には脳出血などの副作用があるので、患者さん一人一人の適量を知ることはとても重要です。 私たちは、塩基配列の個人差とワーファリンの効果の関係を明らかにするために、VKORC1とCYP2C9という二つの遺伝子に注目しました。VKORC1は血液の凝固に関与しているビタミンKに作用するタンパク質をつくる遺伝子、CYP2C9はワーファリンを代謝する酵素をつくる遺伝子です。二つの遺伝子の多型をもとに、0、1、2という三つのグループに分けると、必要な薬の量が大きく違うことが分かりました。グループ0の患者さんは1日2mgで効果がありますが、グループ2の患者さんは4mgないと効果が出ません。ワーファリンを投与する前に、塩基配列の違いを調べてどのグループかが分かれば、医者のさじ加減ではなく、科学的な情報に基づいて薬の量を加減することができるのです。 |
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オーダーメイド医療の実現に向けて
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私たちが目指しているゴールは、一人一人に最も適した治療や予防を行うオーダーメイド医療です。患者さんのDNAをその場で解析し、その情報をもとに、この薬を使用して問題ないか、また適量はどのくらいかなどを判断するシステムを構築したいと考えています(図3)。オーダーメイド医療の実現には、まだいろいろな課題があります。特定の施設だけでしか診断できないのでは普及しませんから、簡単で安価な診断システムをつくり上げなければなりません。このようなシステムを開発するためには、ITやナノテクノロジーの分野との融合も重要です。オーダーメイド医療の実現に向けて、ぜひ各方面のご協力を賜りたいと考えております。
遺伝子多型が、私たちの健康や医療にとってどれほど重要か、また私たちの日常を変える大きな可能性を持っていることをご理解いただければと思います。 (2006年2月15日開催「第19回 独立行政法人理化学研究所と産業界との交流会」講演より) ■ ![]() |
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「第6回理研アドバイザリー・カウンシル」を開催
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6月7日から3日間、「第6回理研アドバイザリー・カウンシル(RAC)」を開催しました。RACは、1993年から理研が独自に開催している機関評価制度です。理研の活動全般、とりわけ全所的な経営の状況・方針を評価し、理事長に対して助言を行います。原則として2〜3年ごとに開催しています。今回の会議には、ノーベル賞受賞者を含む、研究機関や大学などの運営経験を有する世界的な科学者、有識者20名(日本人10名、外国人10名)が出席し、理研の研究水準を国際的な視点から評価するとともに、前回の第5回RAC(2004年6月開催)で提言された「科学的統治の構造の再検討」の実施状況や、理研が関連する大型共用施設などの研究基盤の整備状況などが主な議題となりました。会議の中で「理研は世界の他の機関と比べてみても、研究水準は非常に高い。また前回のアドバイザリー・カウンシルの提言に確実に対応している点、評価できる」などの発言がありました。会議終了後には野依良治理事長とZach(ザック) W. Hall(ホール) RAC議長(カリフォルニア再生医科学研究所所長)の対談が行われました。対談の詳細は下記URLでご覧になれます。 http://www.rikenresearch.riken.jp/ ![]() |
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神戸、横浜の両研究所で一般公開を開催
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●神戸研究所
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神戸研究所は5月20日、4回目となる一般公開を開催しました。西脇清二チームリーダー(細胞移動研究チーム)が「線虫をモデルにした器官形成の研究」、若山照彦チームリーダー(ゲノム・リプログラミング研究チーム)が「クローン技術の可能性」について講演を行いました。満員となった会場では、参加者が興味深そうに聴き入っていました。講演のほか五つの研究室を公開し、体内時計に関する研究を紹介したり、実物の線虫を用いた実験を参加者と一緒に行いました。また、細胞を操作するマイクロマニピュレーションなど最先端の実験の体験コーナーや、細胞の画像と宇宙の画像を見分けるゲームコーナーなども設けられ、子供からお年寄りまで1000名を超す来場者がありました。 |
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●横浜研究所
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横浜研究所は6月24日、一般公開を開催しました。今年は感染症研究ネットワーク支援センターも含め、5センターそろっての公開となりました。講演会では、田中敏博グループディレクター(遺伝子多型研究センター)が「ゲノムで変わる、病気へのアプローチ」、斉藤隆 副センター長(免疫アレルギー科学総合研究センター)が「からだを守るミクロ決死隊−免疫のしくみを知ろう−」と題して講演し、会場は立ち見も出るほどの盛況となりました。各センターの体験型イベントや研究成果の展示発表には家族連れや学生が多数来所し、科学技術の発展を肌で感じている様子でした。当日は天候にも恵まれ1600名を超える来場者がありました。 |
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役員の報酬等および職員の給与の水準を公表
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当研究所は、役員の報酬等および職員の給与の水準をホームページ上で公表しました。 詳細は下記URLをご参照ください。 http://www.riken.jp/r-world/disclosure/info/pdf/kyuyosuijyun.pdf |
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立役者ノリ教授
国際的研究者集団“単量子操作研究グループ”(後編) |
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例えば、赴任する前に、奥さんが働きたいので「双子の娘の面倒を見ているベビーシッターも連れてきたい」という希望があり、研究業務課の小林博さんと相談してアパートも準備した。理研もフレキシブルだと感心した。結局は小さな子供たちの面倒を見たり育てたりするのは、日本では容易でないことが分かり、奥さんが仕事を当分の間あきらめることになり、家族に泣いてもらっていることが多い。ノリはミシガン大学での授業や国際会議などで海外に出掛けることも多いが、そんなときにも、理研の研究や論文のまとめなどを同時にこなしている。理研に滞在中は、昼夜、土日、夏休み、正月休みも、お構いなしに研究に没頭する。現在ノリは、小学校に入った子供の教育問題で頭を悩ませており、何とかインターナショナルスクールに通えるように環境を改善したいと思っている。こんな苦労も、優れた研究者を日本にどんどん招くための前例をつくりたいがためと思って挑戦しているが、現状は理想とは程遠い状況にあることを実感している。 周囲に大変な面倒をかけて招いたノリが、本領を発揮し始めたのは、4年目に入ってからである。今年2月に行われたフロンティア研究システムのアドバイザリーカウンシルのためにグループの成果をまとめてみて驚いた。権威ある雑誌への論文の数が、ノリチームを中心にうなぎ上りに増加し、世界にも例を見ない成果を挙げていた。『Nature』、『Science』、『Physical Review Letters (PRL)』などの雑誌に掲載され、国際会議での招待講演にも数多く招かれ世界の注目を浴びている。ノリの国際会議での講演は見事である。物性の研究者には、まだよく知られていない“理研”の宣伝を、理研を代表しているかのように行ってくれる。ノリがこの4年間で出した論文は『PRL』13件、『Physical Review(PR)』27件という驚くべき数に達した。 “成果に応じた予算”を信条としているので、こんなに成果が挙がったのに黙ってはいられない。理研のみならず、科学技術の総予算が減少している中、「このプロジェクトは成果を出すためにつくったので、どんどん成果が出ればどんどん予算をつぎ込むべきだ」と主張して、総予算が減少している中で悪戦苦闘している。とりあえずグループの中で成果に応じた予算配分を行った結果、あまり予算の必要のなさそうな理論のノリチームが最高、外村チームが最低になってしまった。うれしい悲鳴である。これもひとえに、産官学さらに外国のアグレッシブな研究者たちの強力な相互作用が実り始めた結果といえる。(敬称略) ■ |
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