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独立行政法人理化学研究所と国立大学法人東北大学が協定締結

- 計算科学・計算機科学など関連分野の研究領域において連携・協力 -

平成21年4月13日
独立行政法人 理化学研究所
国立大学法人 東北大学
◇ポイント◇
  • 東北大学と理研との間で研究開発、人材交流を推進し、研究開発を加速
  • 計算科学によるイノベーションの創出、国際的な人材の育成などを目指す
  • 共同利用型のスーパーコンピュータを運用する機関と協業体制の整備を推進

独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長、以下「理研」)と国立大学法人東北大学(井上明久総長、以下「東北大学」)は、それぞれの研究開発能力および人材などを活用し、両機関が連携・協力することにより相乗効果を高め、わが国の学術および科学技術の振興に資することを目的として、「独立行政法人理化学研究所と国立大学法人東北大学との連携・協力に関する協定」を締結します。

この協定では、広範な計算科学、計算機科学およびこれらに関連する研究領域において連携・協力し、国産の高性能計算技術の研究開発だけではなく、理論と実験、計算科学と計算機科学の融合など、広範な学際領域の開拓を図り、計算科学によるイノベーションの創出、国際的に活躍できる人材の育成、人材交流を目指します。

2009年4月14日(火)午後3時15分より、文部科学省13階 F1会議室にて、東北大学 井上明久総長、理化学研究所 野依良治理事長が出席し、協定の調印式を行います。

  1. 協定締結に至った経緯

    理研は、文部科学省の「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用」プロジェクトの「次世代スーパーコンピュータ」の開発主体として、2006年1月1日から野依理事長を本部長とする「次世代スーパーコンピュータ開発実施本部」を設置し、次世代スーパーコンピュータの開発に取り組んでいます。

    東北大学は、1958年にコンピュータメーカと共同で計算機を開発して以来、常に最新鋭・高性能の計算機を用いて、先端情報通信技術に関する実践的教育・研究を推進しています。また、全国共同利用施設として高性能計算機やネットワークなど、先端学術情報基盤を活用した新しい科学(サイバーサイエンス)の創造に関する教育・研究も推進しています。

    わが国が世界最先端の計算能力を持ち、かつその計算性能を広範な計算科学、計算機科学、およびこれらに関連する研究領域で有効に利用することは、今後の学術や科学技術の振興にとって極めて重要です。そのためには、理研にある次世代スーパーコンピュータと大学・研究機関にあるスーパーコンピュータの重層的な利用環境を整備、実現することが必要なことから、今回、東北大学と理研は、学術および科学技術の振興のため、連携・協力に関する協定を締結することにしました。

  2. 研究協力の概要
    (1).共同研究などによる研究開発

    ① 理研次世代スーパーコンピュータ開発実施本部渡邊プロジェクトリーダーと東北大学サイバーサイエンスセンター小林センター長との間で、東北大学の高性能ベクトルコンピューティング技術などの研究成果を基礎に、次世代スーパーコンピュータの要素技術、プログラム高速化技術、ベクトル・スカラ連成計算のためのシステムソフトウェア技術、およびアプリケーション開発環境などに関する共同研究を行います。この共同研究により、わが国の学術情報基盤の高性能、高生産性の強化・発展に貢献すると期待されます。

    ② すでに個別協力を行っている東北大学金属材料研究所と理研との間の「次世代ナノ統合シミュレーションソフトウェアの研究開発」の連携、東北大学医工学研究科と理研との間の「次世代生命統合シミュレーションソフトウェアの研究開発」の連携などを、本協定を機会に、より一層効果的に進める検討をします。

    ③ 東北大学理工学系研究科・附置研究所に所属する研究者が研究開発している、世界最先端のシミュレーションモデルやアプリケーション開発の成果を基礎に、次世代スーパーコンピュータの機能・性能を最大限に活用したシミュレーションモデルの高度化、ペタスケールアプリケーションプログラムの開発に関する共同研究を実施します。この共同研究により、次世代スーパーコンピュータによるミリ波における人体全身の電磁界の解析、流体計算による低騒音で低CO2の旅客機開発や革新的な航空機の提案、超並列処理でも高い並列性能を維持する新たな流体シミュレーションモデルの開発などが期待できます。

    ④ そのほか、新規の共同研究プロジェクトを検討しています。また、ベクトルコンピューティングを核とした計算科学・計算機科学、およびその融合分野の国際的研究・教育拠点を形成の実現に向けた検討を行います。


    (2)人材交流および人材養成

    ① 理研および東北大学が実施する共同研究などを通じ、教職員や研究職員などの人材交流を積極的に推進します。

    ② 東北大学の教職員と理研の研究職員が密接に連携し、計算科学、計算機科学の両分野に精通した学生や若手研究者の育成を行うことにより、両機関の研究活動の活性化に資すると共に、研究の実践を通じた研究者・技術者の養成を図ります。


    (3)産業界および他機関との連携・協力

    次世代スーパーコンピュータの産業利用を促進し、産業イノベーションの創出を目指すため、企業などの利用に対する技術指導や情報提供ができる体制の構築を図ります。また、わが国の高性能計算基盤の強化・発展のために、ほかの大学附置基盤センターなど全国共同利用型のスーパーコンピュータを運用する機関と協業体制の整備を推進します。


    (4)そのほか本協定の目的を達成するために必要な事項

    計算科学分野、計算機科学分野における各種の調査・研究や、特定の研究課題推進のためのシステム調査、研究などを協力して進めることも検討します。

  3. 開催概要

    「独立行政法人理化学研究所と国立大学法人東北大学との連携・協力に関する協定」調印式の開催について

    (1) 開催日時
    2009年4月14日(火) 15:15〜16:00
    (2) 会場
    文部科学省13階 F1会議室
    (3) 式次第
    挨拶 文部科学省研究振興局情報課長 舟橋 徹
    趣旨説明 東北大学サイバーサイエンスセンターセンター長 小林 広明
    理研次世代スーパーコンピュータ開発実施本部
    プロジェクトリーダー 渡辺 貞
    協定書の確認、調印(サイン):東北大学総長 井上 明久
    理化学研究所理事長 野依 良治
    (4) 出席予定者
    < 文部科学省 >
    研究振興局情報課長 舟橋 徹
    < 東北大学 >
    総長 井上 明久
    理事(研究担当) 飯島 敏夫
    サイバーサイエンスセンターセンター長 小林 広明
    大学院工学研究科教授 中橋 和博
    大学院工学研究科教授 澤谷 邦男
    電気通信研究所客員教授 松岡 浩
    < 理研 >
    理事長 野依 良治
    理事 藤嶋 信夫
    次世代スーパーコンピュータ開発実施本部副本部長 茅 幸二
    特任顧問 平尾 公彦
    次世代スーパーコンピュータ開発実施本部プロジェクトリーダー 渡辺 貞

(問い合わせ先)
独立行政法人理化学研究所
次世代スーパーコンピュータ開発実施本部
企画調整グループ 近藤 和雄
Tel: 048-467-9267 / Fax: 03-3216-1883
国立大学法人東北大学
研究協力部 産学連携課 課長 佐藤 俊男
Tel: 022-217-6043 / Fax: 022-217-6047
(報道担当)
独立行政法人理化学研究所 広報室 報道担当
Tel: 048-467-9272 / Fax: 048-462-4715
Mail: koho@riken.jp
国立大学法人東北大学 総務部広報課
Tel: 022-217-4815,4816 / Fax: 022-217-4818
(左から)井上明久 東北大学総長、野依良治 理研理事長

(左から)井上明久 東北大学総長、野依良治 理研理事長