お知らせ 独立行政法人 理化学研究所
財団法人高輝度光科学研究センター
第4回X線自由電子レーザーシンポジウム
「世界が注目する日本の技術・コンパクトX線レーザー」開催
平成20年11月18日
 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)および財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI、吉良爽理事長)は、文部科学省とともに、「第4回X線自由電子レーザーシンポジウム」を2008年12月12日(金)午前10時から東京国際交流館(東京都江東区青海2-79)で開催します。
 X線自由電子レーザー(XFEL:X-ray Free-Electron Laser)は、第3期科学技術基本計画における5つの国家基幹技術の1つとして位置付けられており、理研とJASRIが共同でXFEL計画合同推進本部を組織し、2011年度の共用開始を目指し開発しています。XFEL施設は大型放射光施設SPring-8※1に隣接して、現在、建設が順調に進んでいます。XFEL計画は、SPring-8のX線より10億倍の明るさ、1,000分の1の極めて短いパルスで、100パーセント位相の揃った最短波長0.06ナノメート※2のX線を創り出すもので、フェムト秒※3領域の原子の世界を映し出します。そのため、基礎研究から、産業や国民の生活に役立つ応用研究開発において、諸外国に先駆けて革新的な成果を創出することが期待されています。具体的には、がんやエイズなどの難病に対する特効薬の開発や、持続的発展に必要な新エネルギーシステムの研究など、ライフサイエンスやナノテクノロジーの分野など幅広い分野の発展が見込まれています。
 シンポジウムでは、X線自由電子レーザーとは何か、X線自由電子レーザー計画の現状ならびに現在実施されている利用推進研究の成果および今後の展望・期待される研究・利用分野などについて報告するとともに、第一線の研究者が参加し、X線自由電子レーザーの未来について議論します。


< シンポジウム概要 >
日時2008年12月12日(金)10:00 〜 17:20
会場東京国際交流館 プラザ平成 国際交流会議場
(東京都江東区青海2-79)
主催文部科学省、理化学研究所、高輝度光科学研究センター
定員418名
対象光科学技術関係者のみならず、他分野の研究者や産業界、また一般の方
参加費無料
参加方法シンポジウム専用HPより、事前にお申込ください。
参考X線自由電子レーザーとは?


< プログラム >
●午前の部
10:00〜10:30 挨拶
10:30〜11:20 国家プロジェクト X線自由電子レーザーとは
−世界最高レベルの機器と施設の開発とは−

X線自由電子レーザー計画合同推進本部 副本部長
加速器建設グループディレクター 熊谷 教孝
加速器建設グループ 建設チーム 大塚 孝
11:20〜11:50 我が国産業界の国産技術が支えるX線自由電子レーザー
−その新たな可能性−

X線自由電子レーザー計画合同推進本部
加速器研究開発グループディレクター 新竹 積
11:50〜12:10 人類未踏の光
X線レーザーを自在にあやつるための最先端ビームラインテクノロジー

X線自由電子レーザー計画合同推進本部 利用グループ
ビームライン建設チームリーダー 矢橋 牧名


●午後の部
13:15〜13:30 X線自由電子レーザー利用推進協議会の活動と今後の利用推進研究課題の進め方
XFEL利用推進協議会 主査(プログラムディレクター)
立命館大学SRセンター長 太田 俊明
13:30〜14:00 プロトタイプ自由電子レーザーのビームライン整備と共同利用の開始
X線自由電子レーザー計画合同推進本部 利用グループ
SCSS試験加速器利用チームリーダー 永園 充
14:00〜14:30 X線自由電子レーザー利用科学の近未来展望
東京大学教授 山内 薫
14:30〜15:00 X線自由電子レーザーがもたらす新技術開発と産業への貢献
株式会社富士通研究所 顧問、神奈川工科大学 特別研究員
丹羽 紘一
15:00〜15:20 休憩
15:20〜15:50 ビームを用いた単粒子解析法の開発:ナノクラスターから生体分子まで
慶応義塾大学教授 中嶋 敦
15:50〜16:20 単粒子ビーム照射により生成した荷電粒子をすべて捉える
東北大学教授 上田 潔
16:20〜16:50 X線自由電子レーザーのナノ集光技術の現状
大阪大学教授 山内 和人
16:50〜17:10 総括質疑
17:10〜17:20 閉会挨拶


(シンポジウムに関する問い合わせ先)

株式会社クバプロ内 シンポジウム事務局

Tel: 03-3238-1689 / Fax: 03-3238-1837

(報道担当)

独立行政法人理化学研究所 広報室

Tel: 048-467-9272 / Fax: 048-462-4715
Mail: koho@riken.jp


<補足説明>
※1 大型放射光施設SPring-8
理研が所有する、兵庫県の播磨科学公園都市にある世界最高の大型放射光施設。SPring-8の名前はSuper Photon ring-8GeVに由来。放射光(シンクロトロン放射)とは、電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、電磁石によって進行方向を曲げたときに発生する、細く強力な電磁波のこと。SPring-8では、遠赤外から可視光線、軟X線を経て硬X線に至る幅広い波長域で放射光を得ることができるため、原子核の研究からナノテクノロジー、バイオテクノロジー、産業利用や科学捜査まで幅広い研究が行われている。SPring-8は日本の先端科学・技術を支える高度先端科学施設として、日本国内外の大学・研究所・企業から年間1万4,000人以上の研究者が利用している。
※2 ナノメートル
10 億分の1 メートルが1 ナノメートル。ほぼ原子の大きさに匹敵する。
※3 フェムト秒
フェムト秒とは時間の単位で、1フェムト秒は1,000兆分の1秒を表す。1秒間に地球を7周半進む光のスピードでも、1フェムト秒の間には0.3ミクロンしか進めないほどの短時間。XFELは、フェムト秒程度の短い瞬間に、ストロボのようにX線を発生させることができるため、これまで直接見ることができなかった超高速の原子や電子の動きも、スローモーションの映画のように見えてくると期待されている。

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