ヒト疾患克服へむけたヒト化マウス研究
発明者
石川文彦 (免疫・アレルギー科学総合研究センター ヒト疾患モデル研究グループ)
背景
これまでマウスを用いて、多くの生物学が発展してきたが、臨床への応用についてはマウスで得られた知見だけでは十分でない。一方、ヒトの組織を研究目的に利用することも倫理的制約など困難である。そこで、われわれは、実験動物であるマウスにヒト免疫システムを再現する仕組みを開発したいと考えた。
技術の概要
すべてのヒト免疫細胞を作りだすヒト造血幹細胞を臍帯血からモノクローナル抗体を用いて分離する。それらを、ヒト細胞を拒絶できない免疫不全マウスの生直後に経静脈的に輸注する。数ヶ月後、マウスにはヒト免疫系が再構築される。
本技術の利点
これまで直接解析できなかった、ヒト免疫系が幹細胞からどのように作られるか、in vivo での動態も含めて解析ができる。また、新規薬剤のpre-clinical な試験にも使われる。
応用が期待される分野
- 免疫抑制剤、サイトカイン製剤、抗体医薬などの創薬
- 白血病・がん・ウイルス感染症などの疾患に対する治療開発分野
(2012年10月掲載)