脳の精神的な機能を考慮したパターン認識(理研No: 9161)
発明者
保谷 哲也 (日本大学理工学部数学科・脳科学総合研究センター 客員研究員)
キーワード
脳型コンピュータ、人工知能、パターン認識、信号処理
本技術の特徴
近年知能ロボティクスの発展には大変めざましいものがありその幾つかは既に様々な分野において実用化され始めています。しかしいわゆる人間のような精神的機能を備えその感覚入力に応じて柔軟に思考させるには既存のフォン・ノイマン式コンピュータとは似て異なるアーキテクチャ、すなわち人工ニューラルネットワークをベースにした脳型コンピュータの開発が欠かせません。
本技術では、脳の精神的な機能の一部である「短・長期記憶」、「注意」および「直感」といった諸機能を、重構造化一般回帰型ニューラルネットワーク構造(HA-GRNN)を用いて具現化します。その応用例として、音声や画像パターン認識においては、計算コストの少ない追加学習および自己進化プロセス(Self-Evolutionary Process)を経てパターン認識の貢献度に応じた階層構造を長期記憶ネットワーク群に構築し、従来の人工ニューラルネットワークでは難しいと考えられる、与えられた環境に応じて変化するような場合でも柔軟かつ高速に学習を行うことができます。
- Input x: 入力パターンベクトル
- STM: 短期記憶ネット(注意機能を実現)
- LTM Net 1: 直感出力型長期記憶ネット
- LTM Net 2-L: 通常出力型長期記憶ネット群
- OSTM: 短期記憶ネット出力ベクトル
- OLTMi,vi: 各長期記憶ネット出力および重み係数
- ONET: 最終パターン認識出力
(文献情報)
- 特願2001-291235: 脳の精神的な機能をモデル化した人工ニューラルネットワーク構造の形成方法
- T. Hoya, Artificial Mind System - Kernel Memory Approach, Springer-Verlag, Heidelberg, 2005.
(2011年10月掲載)