外部連携

新規ローダミン系色素化合物(理研No: 23306)

発明者

神野伸一郎、榎本秀一 (分子イメージング科学研究センター)

キーワード

有機発光デバイス、蛍光イメージング

本技術の特徴

ローダミン系色素は、(1)蛍光の発光効率が高い、(2)光褪色性が強く安定である、(3)種々の溶媒への溶解性に富む、(4)長波長域に蛍光を有し生体に対する光透過性が高い といった優れた特徴を有する有機系蛍光色素で、これらの特徴を活かし、蛍光プローブ、色素増感型太陽電池や色素レーザー等の多くの先端技術分野で利用されている。しかしながら、溶液中や固体状態で利用する場合、凝集体を形成し、発光効率、発色性、光感受性及び光増感性が著しく低下する化学的性質をもっており、これらがローダミン系色素の機能化や応用を制限する最大の問題点となっていた。理研で開発された本技術に関わるローダミン類化合物の製造方法1 により、従来の有機系蛍光色素の光物性とは逆の凝集誘起発光特性 (Aggregation-Induced Emission Enhancement: AIEE) を有した新規化合物及びその利用技術を提供できる。

アミノベンゾピロキサンテン系色素(ABPX)の化学構造と凝集に従い発光性が増加する様子

本技術により得られたアミノベンゾピロキサンテン系色素(ABPX)は、ナノサイズの凝集体(自己集積体)の形成に従い、飛躍的に発光が増大するAIEEを有するため、従来の有機系蛍光色素の問題を抜本的に解決できる。またABPXシリーズのAIEEの特性をナノテクノロジーやナノメディシン分野へ応用することで、蛍光イメージング、有機発光デバイス、医療、エネルギーや環境技術などの様々な分野に応用可能であると同時に、有機系蛍光色素の”新たなアプリケーションのカタチ”を生みだし、それに伴う”産業波及効果”を提供できる革新的な色素化合物である。

  1. US12/958504

(2011年4月掲載)