創薬・医療技術基盤プログラム

ケミカルバンク基盤ユニット

天然物化合物によるスクリーニング
天然化合物バンクを活用した
化合物ライブラリー提供とスクリーニング支援

 創薬探索研究において、生理活性の優れた天然化合物は不可欠なリソースである一方、現状ではその種類・量とも不足しています。

 ケミカルバンク基盤ユニットでは、微生物二次代謝産物を独自に収集・保存して天然化合物ライブラリーを構築しています。これらの化合物ライブラリーに関する情報は、インターネット上で化合物データベース「NPEdia」にて公開しています。さらに、化合物ライブラリーは、天然化合物に加え、標準生理活性データの取得や新規薬効を見出すための「既存薬」の収集も進めています。これらの天然化合物等の利用については、貴重な化合物を微量で検出・測定が可能な化合物アレイを開発・活用します。それによって、天然化合物の提供、化合物とタンパク質相互作用のスクリーニング支援とメディシナルケミストリーによるヒットした化合物の最適化の支援を行います。

 創薬研究の推進のために、化合物バンクの充実と化合物アレイスクリーニングの高度化という2つの技術基盤を整備し、リード化合物の探索などを通じて様々な創薬研究を支援します。

 
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化合物バンク「NPdepo」と化合物データベース「NPEdia」の充実

 ケミカルバンク基盤ユニットでは、放線菌や糸状菌から単離した代謝化合物の他、、植物などから単離された二次代謝物など、多様性のある化合物ライブラリーの構築を行います。理化学研究所・天然化合物バンク「NPDepo」が現在までに収集・保管している化合物数は、2万4千種類を超え、その内、全体の35%程度を占める約8千種類については幅広い活用が可能となっています。さらに「NPDepo」で収集した化合物に関して、化合物名、化合物ID、構造式、起源、物性、生理活性、機器分析データなどの詳細な情報を登録管理し、キーワード検索ならびに構造検索が可能なデータベース「NPEdia」を作成・公開しています。化合物情報をオンラインで検索・閲覧できるとともに、一部の化合物については、希望者へ提供いたします。

 今後は、「NPDepo」の保管する化合物を2万4千種類から6万種類まで拡大し、さらに配布可能な化合物を約8千種類から2万種類まで拡大するなど、天然化合物バンク「NPDepo」の充実を図り、化合物データベース「NPEdia」での情報提供を強化していきます。

>>NPEdia Compounds Search

データベース「NPEdia」

図1 キーワードや部分構造を組み合わせて指定して化合物を検索できるデータベース「NPEdia

ケミカルチップによるスクリーニング支援

 天然化合物バンク「NPDepo」に所蔵される化合物の化合物アレイ作製を行い、標的タンパク質と相互作用する低分子化合物のスクリーニング支援を行います。ワンチップに2300を越える化合物を固定した化合物アレイを用い、低分子化合物-タンパク質相互作用の迅速な検出が可能です。多様な化合物アレイを作製して、薬剤リード探索システムの構築と運用を行います。

化合物アレイスクリーニングの一例

 HSP(Heat Shock Protein)関連タンパク質と相互作用する低分子化合物を、化合物アレイを用いて探索を行いました。図に示すように、環状ペプチドおよびアルカロイドがHSP関連タンパク質と高い相互作用を示すことが検出できました(図2)。

HSP関連タンパク質に関する化合物アレイスクリーニング結果

図2 HSP関連タンパク質に関する化合物アレイスクリーニング結果

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